富士ハーネスキャンドルナイト|盲導犬の数が減少している!
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盲導犬ボランティア
12月17日に、富士ハーネスで開催されたキャンドルナイトに参加しました。
コロナ禍により2019年を最後に開催が見送られ、今回3年ぶりの開催になりました。
新型コロナのため、ボランティア同士が会う機会も少なく、久しぶりにボランティア仲間や、わが家でお預かりしたパピーがお世話になった訓練士さんにもお会いできて楽しい時間を過ごしました。
盲導犬の数が年々減っている
キャンドルナイトではユーザーさんと盲導犬の安全を願い、育成を応援してくださる人への感謝をこめて、その年に活躍している盲導犬の数のキャンドルを灯しています。
今年は848本のキャンドルが灯されました。
減っています。
イズモを育てていた2013年は1000頭を超えていました。
2016年、シオンを育てていたときは966頭。
2017年が951頭。
2018年941頭。
確かにコロナ禍で、職員さんの勤務の一部をリモートにして出勤者数を減らしたたり、募金活動ができなかったり、育成環境が悪くなりました。
しかし、減少しているのはそれ以前からです。
盲導犬はなぜ普及しない?
日本盲導犬協会によると、国の障害者認定を受けた視覚障害者は現在約31万人、盲導犬の潜在的な希望者はこのうち約3000人と推定されています。
盲導犬が足りない!
と言われつつ、日本ではなかなか盲導犬の普及が進んでいません。
盲導犬が一番多いのはアメリカで8,000頭/人口約3億人。
次がイギリスで5,000頭/人口約6,500万人。
日本は1,000頭を切っています/人口約1億2,000万人。
普及率をみると、最も高いイギリスは人口100万人に対し盲導犬80頭ですが、日本は100万人あたり8頭とその1/10にすぎないことになります。
日本でなかなか盲導犬が普及しないのはなぜなのでしょう?
欧米との文化の違い
欧米では大型犬であっても家の中で犬を飼うことが多いですが、日本で犬を室内で飼うようになったのは比較的最近のことです。
畳の部屋だったり家の中は靴を脱ぐなどの文化の違いもあります。
住宅も狭かったり、小さくて可愛いものを好む日本人は、大型犬よりも小型犬を飼う人が多いです。
大型犬を室内で飼育するという文化に馴染みが浅いですね。
また、社会的に犬を家族と考えるかペットと考えるかという違いもあります。
供給数が少ない
盲導犬の提供数は、年間約150頭くらいということです。
しかも、そのうち100頭近くは引退した盲導犬の後任になります。
(盲導犬としての実働は概ね2才から10才までの8年くらいになります)
なので、新たなユーザーに提供される盲導犬は年間50頭程度ということですよね。
コストの問題
盲導犬1頭にかかる育成費用はどのくらいなのでしょうか?
日本ライトハウスのホームページにQ&Aが出ていたので転載させていただきました。
1頭に約600万円かかります。
日本ライトハウスは年間約20頭の盲導犬育成計画があり、そのためには繁殖犬30頭以上、パピー50頭以上、訓練犬約30頭、合計100頭以上の犬たちを常時、保有しなければなりません。
かかる費用としては犬全頭のフード代や医療費、訓練所スタッフ人件費、訓練所維持費や訪問などの移動費です。
視覚障害者への盲導犬貸与は無償です。
行政からの助成金は収入全体の約20%で、残りの約80%は皆様からのご寄附で支えられています。
出典 日本ライトハウスHP
協会によって多少の違いはあるのでしょうが、間違いなく多額の費用が掛かりますよね。
ボランティアの担い手が減っている
繁殖犬飼育・パピーウォーカー・引退犬飼育・キャリアチェンジ犬飼育・ケンネルボランティアなど、盲導犬の育成は様々な部分にボランティアの力を借りています。
近年では核家族が多い上に共働きの家庭も増えて、犬を預かれる家庭も少なくなっています。
まとめのようなもの
視覚障害者と言っても目の見えにくさは人それぞれ違います。
盲導犬を使う人もいれば、白杖を使ったり、人による外出の支援を受ける同行援護事業のサービスを活用する人もいます。
久しぶりに富士ハーネスのキャンドルナイトが開催され、盲導犬の数が年々減っていることを改めて知りました。
盲導犬を必要としている人に、一日でも早く盲導犬が届くといいなと思うと同時に、社会として目の見えない、見えにくい人が安全に歩ける設備や器具の開発や、街中の整備に力をいれて欲しいとも思いました。
点字ブロックの上に荷物や自転車を置いてはダメですよ。
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