盲導犬PR犬が盲導犬について少しお話しするよ
公開日:
:
盲導犬ボランティア
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ウェルシーだよ♪
あたしの弟のウィニーは、富士ハーネスで盲導犬のPR犬を務めているよ。
日本盲導犬協会では、PR犬の引退は7歳代。
2024年4月に7歳になったあたしたち姉弟、ウィニーの引退はまだ決まっていないけど、ウィニーが現役PR犬のうちに、久しぶりにお仕事ぶりを見に行ってきたよ!
暑い~!
富士山にも雪はほとんどないね。
盲導犬のお仕事を少しお話します
ぼく、ウィニー。
お転婆姉さんウェルシーの弟で、この富士ハーネスで盲導犬のお仕事を紹介するPR犬を務めているんだよ。
ウィニーったら、あたしのお転婆は大昔の話でしょ!
あたしだって今や24頭のママ、立派な盲導犬ママ犬引退犬なんだからね!
リードをマズルの上に乗せちゃて、会場の笑いを取ろうとしているつもり?
今日のデモンストレーション、途中で寝るんじゃないわよ。
どこを触られても嫌がらない犬に育てる
盲導犬は、当然だけど目の見えない、見えにくい人と毎日一緒に生活するよ。
視覚障害があるユーザーさんが、ぼくたちの様子を知るためには「触る」ということが大切なんだよ。
触ることで、皮膚の状態や痛みが無いかなども気付けるんだよ。
なので、パピーウォーカーさんのお家に行く前から、いろいろなところに触られることに慣れるように少しずつ練習しているんだよ。
パピーウォーカーさんのお家では、毎日楽しい時間の中でスキンシップをしていくので、訓練センターに入所するまでの間に
人を信頼して、人が好きな犬に育っていくよ。
なので、あおむけにされても、手足を触られても尻尾を触られても全然平気。
人がぼくに痛いことや怖いことをするかも?
という発想が無いんだよね。
優しく触られると眠くなっちゃうよ。
ブラッシングや歯磨きなどのケアもユーザーさん自身が行うよ。
なので、パピーウォーカーさんが小さい頃からお手入れに慣れるように練習してくれるんだよ。
ウェルシー、歯磨き苦手なんだろ?
弟のぼくを見習ってね!
盲導犬のお仕事
盲導犬のお仕事は、細かいお仕事は他にもあるけど
- 障害物をよける。
- 段差を教える。
- 曲がり角を教える。
の3つが主なお仕事だよ。
ナビじゃないので
駅まで行って。
と言われても、ユーザーさんを駅へ連れて行ってあげることはできないんだよ。
盲導犬は道路の左端を歩くように訓練されているので、道路の左端を障害物をよけて歩きながら、曲がり角があると体を左に向けて止まって、曲がり角を教えるし、段差を見つけたら止まって教えるよ。
盲導犬が出した情報を元に、ユーザーさんは盲導犬に進む方向などを指示して歩いて行くよ。
盲導犬が信号で止まるのを見て
盲導犬って訓練されているから信号が分かるんでしょ?
という人がいるんだけど、盲導犬が信号のある交差点で止まるのは、そこに段差があるから。
盲導犬には信号の色も意味も分からないんだよ。
車の音を聞いて、信号を判断して渡るかどうか決めるのはユーザーさんなんだよ。
これは結構難しいので、周りにいる人が
赤ですよ。
青なので渡れますよ。
などと声をかけてくれると、とっても助かるんだよね。
関連記事→盲導犬は信号が分からない!交差点を渡るのは大変なんです
今日のデモンストレーションでは「段差を教える」をご披露したよ。
まずは登りの段差。
最初の段に前足だけ乗せて止まるよ。
ユーザーさんの持つハーネスの角度が変わるので、のぼりの段差があることが分かるんだよ。
ユーザーさんが自分の足で段差を確認して、指示を出したら登っていくよ。
盲導犬はユーザーさんの歩く速さを意識しながら、早すぎず遅すぎず登っていくよ。
次は下りの段差。
段のなるべく近くで止まるよ。
遠いと
あれ?
どこから下りの段差?
ってなっちゃうでしょ。
止まったらユーザーさんが足で段差を確認して、指示を出したら降りていくよ。
共同訓練
写真を見ると何でもないような感じだけど、犬と人の息が合うのには練習が必要で、お互いの信頼関係が大切なんだよ。
盲導犬の候補犬は、パピーウォーカーさんのお家から訓練センターへ入所した後、盲導犬のお仕事を学んでスキルを身につけていく訳だけど、訓練するのは犬だけじゃないよ。
「盲導犬ユーザー」になるためには人の方も訓練が必要で、そのために犬と人が共に訓練をする「共同訓練」があって、試験もあるんだよ。
共同訓練では、犬のお世話の方法から、盲導犬への指示の出し方、褒め方、叱り方、盲導犬と一緒に歩くためのスキルなどを学んでいくんだよ。
そして試験に合格すると、パートナーの盲導犬とユニットを組めるんだよ。
盲導犬は2~3歳でデビューする仔が多いから、10歳代の引退まで、約7~8年生活を共にしていくことになるね。
ユーザーさんは
君のお世話は全部してあげるから、外出の時は助けてね。
という感じで、盲導犬と協力して生活しているというイメージだね。
まとめのようなもの
あたしの弟、ウィニーのお仕事ぶりを見てきたよ。
盲導犬になるためには、触られることやお手入れを嫌がらない犬に育てること。
そして、段差を教えるのをデモンストレーションで見せてくれたよ。
富士ハーネスでは、一般の皆さんに可愛いPR犬たちが盲導犬のお仕事を紹介しているので、ぜひ見てね。
あたしが出産子育てをした母子のための施設もあるので、覗いてみてね。
運が良ければ可愛い子犬を見ることができるよ。
そして、引退犬が暮らすお部屋もあって、今そこで暮らす仔の最高齢は18歳!
富士ハーネスでは、盲導犬の生涯について学べるよ。
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