繁殖犬=嫌な言葉だ!可哀想?盲導犬繁殖犬の実態

ウェルシーは、2021年12月に富士ハーネスで2年振り、2回目の出産をし、現在子育ての真最中です。

子犬生後約1か月

みんな可愛いですね。

欲しくなりませんか?(笑)

繁殖犬は可哀想と言われる

私たちは、一般家庭で「盲導犬繁殖犬」を飼育するボランティアです。

妊娠中はお乳やお腹が目立ってくるので

妊娠しているの?

と聞かれることもあり、盲導犬の繁殖犬であることを伝えると、可哀想と言われることも時々あります。

ウェルシーは、一般家庭犬と比較して可哀想な犬なのだろうか?

「可哀想」という言葉は少なからず私の心を傷つけています。

繁殖犬=嫌な言葉だ!

ウェルシーを「可哀想」と言う人の中には

自分の意志ではないのに、人の都合で子犬を産まされる。

と言う人がいます。

確かに現代では盲導犬の繁殖犬に限らず、自由恋愛で子犬を産む母犬は稀ですよね。

昭和の頃は、ご近所さんの犬が産んだ子犬をもらったりして犬を飼っていましたが、平成の頃からペットショップで子犬を迎えるのが主流になりましたよね。

犬の命に値段が付くことから子犬は「商品」とされ、無理な繁殖を強いるブリーダーが現れ、社会問題になっているのですよね。

メディアに流れる繁殖犬の実態が

  • 悪質な繁殖業者がお金儲けのためだけに、まるで工業製品の生産をするように(パピーミル)子犬を産ませている。
  • 繁殖犬は「子犬を生む道具」として扱われており、十分な食事も与えられず、糞尿が放置された不衛生な狭いケージに閉じ込められ、ヒートを迎えるたびに繁殖をさせらる。
  • そのため体はやせ細り、ギリギリ生きているといった悲惨な状態。

というものなので、多くの人が自分の目で確かめたわけでもないのに

全ての繁殖犬がそういう扱いを受けている。

と信じてしまうのでしょうね。

繁殖犬=嫌な言葉

として脳にインプットされてしまうのです。

誠実なブリーダーにとっては、大変な迷惑ですね。

実際、悪質な業者は多いのかもしれません。

それはなぜでしょう?

子犬が高値で売れるからです。

多くの子犬を産ませれば、業者の利益は増えますよね。

ここ最近では、コロナ禍で犬や猫を飼う人が増え、飼育放棄される犬や猫も増えているとの報道もありますね。

ペットの飼い主への立て札

犬猫を取り扱う事業者全般に向けて、動物愛護法に数値規制が盛り込まれ、2019年の6月から施行されています(一部の項目については2022年6月からの適用)。

このように、事業者に向けての法律の整備も大切なことです。

一方で、安易にペットを飼い(買い)安易に飼育放棄する、大量生産大量消費(ほぼモノ扱い)が起こっている現状にも問題があるのだと思います。

盲導犬繁殖犬の実態

改正動物愛護法は「犬猫を取り扱う事業者全般」が対象なので、営利目的の「第一種動物取扱業者」だけでなく、保護・譲渡団体など非営利の「第二種動物取扱業者」にも適用されています。

メス犬の交配年齢および出産回数については

  • 生涯出産回数は6回まで、交配時年齢は6歳以下とする。
  • ただし、7歳に達した時点で出産回数が6回未満であることを証明できる場合は7歳まで交配可能。

という項目が2022年6月からの適用になります。

私はボランティアを始めた2013年からしか知りませんが、日本盲導犬協会では、生涯出産回数2~3回、多い犬で4回、6歳代で引退という状況です。

(あくまで自分が知る限りの話なので、質問等があれば協会へお願いします。)

お乳を飲む子犬

ウェルシーは「子犬を産み育てる」という役割はありますが、一般の家庭犬と同じように家族の一員として幸せに暮らしています。

「幸せ」という言葉は抽象的ですが、私たち家族は少なくともウェルシーが家庭犬に比べて不幸だとか、可哀想だと思ったことはありません。

出産育児は確かに犬のリスクになりますが、哺乳動物として自然なことですし、交配から妊娠、出産、育児、産後のケアまで私たち家族と協会のスタッフさんの分担で、できる限りのケアをしています。

満足できるものかどうかは、ウェルシーに聞いてみなければ分かりませんが、少なくとも「辛い」と感じる環境ではないはずです。

まとめのようなもの

盲導犬繁殖犬のウェルシーに対して「可哀想」と言われることが時々あります。

劣悪な環境で飼育されている繁殖犬も多いのは事実なので、繁殖犬のイメージが悪すぎるのだと感じています。

ウェルシーを「可哀想」と言う人の愛犬だって、どこかのブリーダーさんの繁殖犬が産んでくれた仔です。

父犬や母犬が良い環境で飼育されているといいのですが、そんなことは気にかけない人もいます。

自分が「可哀想」と言う繁殖犬が産んだ子犬をお金で買い、他人が飼育している繁殖犬に対して「可哀想」という無神経さ!

いつか

繁殖犬=嫌な言葉だ!可哀想

ではなく

可愛い子犬を産んでくれてありがとう。

子犬たちがたくさんの人を笑顔にしてくれているね。

と多くの人が感じてくれるようになったらいいなと思います。

動物愛護法と共に、飼い主側の「安易な犬の飼育」へのアプローチも必要だと思いますが、大きすぎて個人の手には余ります。

せめて、地域でウェルシーに会う人たちや、ブログを読んでくださる皆さんに

可愛がられていて幸せだね。

と思ってもらえるように、ウェルシーと暮らしていこうと思います。

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Comment

  1. 杉山不二子 より:

    有難うございます。
    盲導犬繁殖引退犬、エルザママです。

    エルザもまた他の繁殖犬も皆可哀想なんて言われるの腹が立ちます。
    エルザには可愛いパピー有難う、また私達にこんな素敵な経験有難うと感謝しますが、エルザの負担は分かりますが、決して可哀想ではありません、引退してから尚更私達はエルザが幸せで、楽しく暮らせるよう、一緒に生活しています。
    盲導犬も可哀想繁殖犬も可哀想
    私達の行動、生活で皆さんに見ていただくしかないと思っています
    私は、エルザのお陰で幸せで、楽しく暮らしていますが、エルザも凄く楽しいですよと見せています。

    • gd.vol より:

      エルザママさん
      お久し振りです。

      「繁殖犬」と言ってもいろいろな境遇の犬がいるので、メディアなどで悲惨な状況を見せられると「可哀想」という感想になるのは分かります。
      でも、犬らしい暮らしの延長に「子犬を産み育てる」という姿があることも、多くの人に知って欲しいですね。
      ほんと、私たちの行動、生活を見ていただくことですね。

      引退したエルザちゃんが、毎日を楽しく過ごしているようで私も嬉しいです。

  2. エスティ母 より:

    繁殖犬、世間で何と言われようと、
    自慢の子です♪なんか言ってくる人は妬んでるだけなんだろうなと。
    なかなか子犬を産ませるって、貴重な体験ですよね。
    ほんとはきっと、羨ましいのです。

    • gd.vol より:

      エスティ母さん
      ご近所さんで
      うちの仔にも1度くらい子育てを経験させてあげたかった。
      と言っていた人がいました(その人は「可哀想」とは言いませんでしたが)
      私たちは、自分の犬ではありませんが、間近で犬の妊娠や子育てに係れるのは貴重な体験ですよね。

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