旅立ちは雨 委託修了式
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第四話 ウェルシー
5月13日はW‐15胎の委託修了式でした。
朝からどんよりと曇り、天気予報通り雨もちらついてきました。
空が重いとなんだか気持ちも重くなっちゃうなあ・・・。
協会からお借りしていたケージやクレートなどを積み込み、出発の準備をします。
出発までのわずかな時間を、惜しむようにウェルシーを抱っこするパパ。
パパにペタ~ンとくっつくウェルシーも、自分のケージが無くなり、いつもと違う家族の動きに何かを感じていたのかもしれません。
ウェルシーの旅立ちを一緒に見送りませんか?
と知り合いのユーザーの井出さんにお声掛けしたところ
ぜひ!
と言ってくださったので、井出さんを乗せて富士ハーネスに到着しました。
委託修了式
ご家族の都合によりウッディーが一足早く入所を済ませているので、5頭5家族での委託修了式になりました。
父犬ユオン君とご家族のみなさん、母犬ココアちゃんとご家族のみなさんもW-15胎の門出を見送りに来てくださいました。
委託当初4㎏前後だったみんな、男の子たちは27~28㎏、紅一点のウェルシーは22㎏ちょっとに成長しました。
訓練部マネージャーさんのお話のあと、盲導犬の現状や、委託前のパピー達の様子や、今後の訓練について訓練士さんから説明がありました。
母犬のココアちゃんは優しいおかあさんで、自分の仔以外の子犬にもお乳を飲ませてあげていたそうです。
W‐15胎が生まれた頃は、富士ハーネスは出産ラッシュでたくさんの子犬たちで賑やかでした。
母犬たちも協力して子育てをしていたようです。
訓練士さんのお話が終わると、各パピーウォーカーから一言。
そして、訓練部マネージャーさんからパピーウォーキング修了証をいただきます。
修了証をいただいた後、訓練士さんの手で1頭1頭にハーネスをつけていただきます。
凛々しいハーネス姿で、集合写真と家族ごとに写真を撮ります。
集合写真で、全頭ダウンしているってなかなかすごいと思いませんか?
W‐15胎の仔たちは、自己主張をする仔も多い印象でしたが、全体にコマンドがしっかり入り、落ち着くときは落ち着けるような、そんな仔たちに成長してきたように感じます。
家族写真の順番待ちの間、足元待機をするウェルシー。
ハーネス着けているし、なんか本物の盲動犬みたいだなあ。
今までで一番かっこいいウェルシーだよ!
現役盲導犬のロンド号にも、見た目だけは負けていないよね?
入所の5日前にシーズンが来てしまい、バタバタになってしまいましたが、最後にお姉さんになったウェルシーの振る舞いを見られて本当に嬉しかったです。
お天気が良ければ富士山を背景にした写真を撮れたのですが、雨のため室内になりました。
お別れです
リードとカラーを訓練センターのものに付け替えます。
W‐15胎は全頭富士ハーネスでの訓練になります。
訓練士さん、ウェルシーのこと、よろしくお願いいたします。
訓練士さんにリードをお返ししました。
では、お預かりします。
「うちのこウェルシー」は「訓練犬ウェルシー」として、扉の向こう側へ一歩を踏み出していきました。
私達には行かれない、新しい生活へと・・・。
雨の中を、まっすぐ前を向いて
尻尾フリフリで犬舎へと行きました。
ウェルシーは私達にとって4頭目のパピーでしたが、4頭目だからって余裕だったわけでは全くなくて、悩んだこともたくさんありました。
いつも訓練士さんに相談し、ご指導をいただきながら育て、元気に入所の日を迎えることができました。
兄弟犬のパピーウォーカーさんと過ごす月に1度のレクチャーも、和気あいあいと楽しみ、それぞれの喜びや苦労を共有しました。
そういった時間が、犬育ての大きな支えになりました。
ウェルシーは、わが家にとってはムードメーカーみたいな仔だったなあ。
うちに来てくれてありがとうね。
ずっと応援しているよ。
ウェルシーを見送りに来てくださったウィンダムPWさんに、可愛いアレンジメントをいただきました。
今回の修了式では写真もたくさん撮っていただきました。
帰りの車は井出さんとロンド号がいてくれたので、楽しく過ごせました。
お世話になったスタッフのみなさん、W‐15胎のパピーウォーカーのみなさん、そしてウェルシーを見送ってくださったみなさん、ありがとうございました。
私たちは充電期間に入ります。
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Comment
お疲れ様でした。ウィニーママさんと連絡を取り合っていたので、修了式が近付くにつれ、私もドキドキしていました。
ブログを拝見して、サンディの修了式を思い出し、少し胸にグッと来ました。
先日、サンディとユーザーさんにお会いしました。お会いして、サンディに会えない寂しさや心配が吹き飛びました。
今までの苦労も寂しさもこの瞬間を迎える時のためにあったのかなぁ、と思う程でした(^^)
1年以上かかりましたが…(^^;
しばらく充電期間とのことですが、ブログこれからも楽しみにしております。
サンディPWさん
お久し振りです。
サンディちゃん、元気そうで何よりです。
育てたパピーが元気で幸せに過ごしていること、それが分かると本当に心から安心できますよね。
今ですね・・・。
子犬が生まれていないんですよ。
もう少しするとまた、出産もあるでしょうから、それまでは(順番もありますし)充電期間になります。
サンディちゃんが、毎日楽しく安全に歩けますように♪
それにしても取材陣、すごかったわ。
PWはナーバスになっているのに鬱陶しくて(文句言っちゃいけませんが)疲れました。
とうとうこの日を迎えたのですね。
お疲れ様でした。
入所間際のレディへの成長もあったのですね。
ウェルシーちゃんの悩みはアルタにも似たようなところがあって
ママさんの取り組みを読ませてもらっては
よし!がんばるぞ〜っていつも背中を押してもらってました。
そんなアルタとの生活も今週で終わります。
ウェルシーちゃんのこれからも応援しております。
mikoさん
最初からわかっていることですが、とうとう来てしまいましたね。
今度はアルタ君の番ですね~。
ウェルシーやアルタ君が生まれた頃は出産ラッシュだったので、今度は続々と入所ラッシュですね。
犬育ての正解は一つではないので、その仔に合う方法を考えることになりますが、私が訓練士さんに習ったことが、少しでも
こんな方法もあるんだ~!
とお役に立てれば嬉しいです。
合わなかったら、また違う方法を考えていただければいいのでね♪
アルタ君と楽しい時間を過ごしてくださいね。
みんな、いい仔ですね…
立派です…
ウェルシーちゃんも、最後まで甘えん坊さんでかわいくて、お利口さんでした…
みんな元気に幸せになって欲しいですね…
サナ父ちゃんさん
みんないいこに育ちましたね~。
相変わらず、遊んで~♪と吠えるし、嬉しいとカミカミ(歯を当てるくらいですが)が出てしまうW‐15胎ですが
やるときはやる!
っていう感じでした。
これからもみんな楽しくお勉強して、幸せになってほしいです。
イベントなどで、ウェルシーと触れ合って頂き、ありがとうございました。
gd.volさん、お疲れさまでした。
パピーはそれぞれに個性があって、PWは試行錯誤しながらわんこ育てをしますよね。
そこが大変でもあり、楽しみでもありますよね。
同じ日に入所した、ウェルシーちゃんとエル夫。
今ごろ何をしているんでしょうね〜(^^)
エル夫の訓練所は、入所して一週間で適正を観ます。
適正があれば訓練犬になり、なければキャリアチェンジになります。
来週、その電話があるのでドキドキです。
しばらくは充電期間とのこと、再開を楽しみにしています。
ゆっくり充電して下さいね。
Lママさん
お疲れ様でした。
誕生日が1日違いのエル夫君とウェルシー。
一緒にすくすく育ちましたね。
今頃どうしているんだろう?
と思いますが、そっと応援するしかありませんね。
協会によって1週間程度で適性判断をしますよね。
ドキドキしますね。
私も入所後に協会から電話が来ると、そのたびにドキドキします。
今、子犬がいないんですよね。
出産待ちの母犬が何頭かいるみたいなので、私たちPWも出産待ちですね。
少し充電してまた復帰します。
今度こそは「おおらかな仔」を(1度くらい育ててみたい)お願いします。
と言っておきましたが、訓練士さんは笑っていました。