犬が飼い主を見送るときに飼い主に向かって吠えるのはなぜ?
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犬育て, ハウストレーニング・留守番
前回、飼い主さんが出かけるときに見送りもしない、そっけない態度の犬の記事を書きました。
今回は、飼い主さんが出かけるときに、飼い主さんに向かって吠えちゃうわんこの気持ちを考えてみました。
見送りのときに飼い主さんに向かって吠える犬の気持ち
犬が吠えるのには理由がありますし、吠えるのは別に悪いことではなく、人の言葉を話せない犬は自分の気持ちを「吠えること」で表現しています。
飼主さんを見送るときに吠える犬は、どんな気持ちで吠えるのでしょう?
1.寂しい
犬は一人になるのは嫌いなので、基本的にお留守番は苦手です。
一人になるのは寂しいよ~。
と吠えていると考えられます。
また、寂しいと遠吠えをすることもありますが、遠吠えは所在確認の意味があり
自分はここにいるよ。
と仲間に知らせ、同調して仲間が吠えることで仲間の居場所を知るという意味があるということです。
2.抗議
置いていかないでよ。
と抗議したり
連れて行ってよ。
と要求して吠えている場合もあります。
強気に見える表現をしていても、根本にあるのは一人になるのは寂しいという気持ち。
犬の気持ちに立って対策を考えていきましょう。
見送りのときに飼い主さんに向かって吠える犬の対策
- 出かけるときに吠えるだけなのか?
- 出かけた後も執拗に、あるいは断続的に吠え続けるのか?
様子を見ます。
1.出かけるときだけ吠える
見送りに来るときに吠えるけれど、行ってしまえば落ち着いて留守番ができるのであれば心配は要りません。
吠えていても
じゃあ行ってくるね。
いいこに待っていてね♪
とさっさと出かけます。
いつまでも犬をかまっていると犬も期待を持ち、余計に
行かないで~。
となるので、アッサリと対応するのがポイントになります。
わんこは、吠えてはみるものの待っていれば飼い主さんが戻ってくることを知っているので、お留守番はできます。
2.お留守番中も吠えている
飼い主さんが出かけてしまった後も、執拗に吠えたり断続的に吠える場合は、お留守番がその仔にとってハイレベルだということになります。
短時間のお留守番から徐々に慣れてもらう必要があります。
その仔によって方法を考えていく必要はありますが、ポイントは
- 出かけても飼い主は必ず戻ってくることを犬に理解させること。
- 吠えると飼い主が戻ってくるという学習をさせないこと。
- 戻ってきたら褒めて、遊んであげるなどコミュニケーションをとってあげること。
などです。
ハウスでお留守番の場合
ハウスでお留守番をさせる場合に
ハウスに入れられる=お留守番=一人にされる=嫌だ!
になってしまうとハウスが嫌いになってしまいます。
日常的にハウスでくつろぐ時間を作り、ハウスは落ち着ける場所というように犬に学習してもらいます。
毎日普通にハウスでくつろいで、お留守番のときもそこでくつろぐんだよね~。
というのが理想です。
ハウスは犬を閉じ込める場所ではなく、犬が安心してくつろぐ場所です。
物理的にいたずらなどをされないのでハウスは便利ですが、使い方の趣旨を間違えないようにしましょう。
留守番前にコミュニケーションを取る
お留守番の前に、しっかり時間をとってお散歩をしてあげると、犬の心も満たされ体も疲れるので、眠って待てたりします。
お留守番という、その仔にとっては不安な状況の中でも「眠れた」ことが自信につながっていくので、留守番前の散歩や遊びなどのコミュニケーションはおすすめです。
「行って来ます」の儀式は?
まだお留守番が得意でないうちは、ハウスを上手に使って出かけることを知らせずに出かけてしまうのも方法の一つです。
「行ってきます」の儀式はわんこを不安にさせるもの。
ハウスで遊んでいたり、お昼寝していたら、その間に飼い主さんが出かけていて戻ってきていたという作戦が、犬の心に負担が少ない場合もあります。
しかし
お留守番お願いね。
などと声をかけた方が落ち着いて待てる仔もいます。
犬たちもそれぞれに個性があるので「うちのこ」に合った方法を模索していくことになると思います。
まとめのようなもの
犬が見送りのときに飼い主さんに向かって吠える場合は、一人になる寂しさ、抗議、自分も連れて行って欲しいなどの気持ちがあります。
叱るのではなく、犬の気持ちに立って対策を考えてあげましょう。
対策は個々の犬に合う方法を模索することになりますが、犬が
飼い主さんは出かけても、また戻って来るから大丈夫。
と思えるように持って行ってあげましょう。
出かけるときの吠えはゼロにならなくても、犬が安心してお留守番ができればOKです。
(写真は、ウェルシー、2~3枚目シオン、ツムギです)
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