無責任な飼い主は今も昔も|日本の犬の飼育事情
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雑感
私は海外生活の体験が無いので、詳しいことは分からないのですが、犬も公共の場所や乗り物に入れる国もありますね。
日本でも「ペットは家族」という意識が高まっていますが、まだまだという気がします。
日本の犬の飼育事情
愛犬家の皆さんは気付きにくいかもしれませんが、犬を飼わない人から犬の飼い主は嫌われているものです。
なぜなのでしょう?
日本の犬の飼育事情がどうなっているのか、背景を調べてみました。
放し飼いって普通?
昭和の中頃は、地方のみならず都市部でさえ、犬が勝手に散歩に行って勝手に戻ってくるという光景が普通に見られました。
ノーリードでお散歩
じゃないんですよ。
犬が勝手に出かけ、勝手に戻ってくるのです。
居なくなったと思ったら
よその家の飼い犬になっていた!
ということもありました。
あの~、それうちの犬なんですけど、返していただいていいですか?
あ、そうなんですか。
いやね、庭をうろうろしていたものだから、うちで飼ってやろうと思って・・・。
なんてことが普通にありました。
住宅地を犬がウロウロしていると、首輪(当時はカラーなんて言いませんでした)をしているかしていないかを、遠目から気にかけました。
していなかったら野良犬だよね。
怖いから道を変えよう~!
なんて思ったものです。
もちろん、去勢避妊手術なんて一般的ではありませんでしたから、メス犬を飼っている家庭ではたびたび子犬が産まれ、ご近所さんなどに子犬を譲っていました。
当時は犬は拾うか貰うものでした。
生まれた子犬を捨てる人もいて、捨て犬も野良犬も珍しくなかったのです。
また、犬の排せつ物を拾うという習慣もなく、放置する人が多かったのですが、野良犬のものか飼い犬のものか分からない(苦笑)
なので、家の前に置き土産があっても、文句の言いようもありませんでした。
ウンが悪かった、仕方ないよね~。
という空気さえありましたね。
現在、ノーリードで犬の散歩をする飼い主さんや、犬の排せつ物を片付けない飼い主さんはシニア世代が多くないですか?
時代背景があるのですね。
犬の捕獲に力を入れる
都市部などで人口が増えてくると、放し飼いや野良犬による咬傷事故や農作物への被害が社会問題となってきます。
そこで行政は「犬の捕獲」に力を入れます。
東京都では5台の「捕獲車」が走り犬を捕獲しました。
世田谷区には都の「犬管理所(現東京都動物愛護相談センター)」があって、犬の抑留、殺処分が行われていました。
飼い主が飼えなくなった犬を、野良犬化しないように、行政が積極的に引き取っていたという時代でもありました。
野良犬や捨て犬は「害獣」扱いでしたが、放し飼いにしたり、去勢避妊を行わず子犬が産まれれば捨ててしまうなど、もとを正せば人間のせい。
犬は悪くないんです。
動物愛護の機運
そうだ!
犬は悪くない!
悪いのは無責任な飼い主だ!
この頃から「動物愛護」の機運も少しずつ高まっていきます。
1966年には「動物の保護及び管理法案」が参議院法制局と関係団体の間で作成されました。
しかし、現在の動物愛護法につながる「動物保護管理法」が施行されるのは1974年です。
なかなか法律の整備が進まなかったようですね。
また当時は、ペットショップや繁殖業者などのあり方を規制するという観点は、全くありませんでした。
時代が平成に入ると、ペットショップを中心とした生体販売ビジネスが急成長します。
犬は拾ったり、もらったりするものではなく、お金で買うものになっていきました。
ペットショップなどでの衝動買いと安易な飼育放棄、一部の繁殖業者による不適切な飼育など、今の私たちが知る社会問題が生まれたのは、この辺りからでしょうか。
動物愛護法は2019年6月に4度目の改正が行われ、それにともなって今年(2021年)4月、業者への数値規制を盛り込んだ環境省令が公布されました(施行は6月から)。
この省令で犬猫の繁殖業や販売業におけるケージのサイズ、メスの出産回数などに対して具体的な数値を定めて規制していこうというものです。
無責任な飼い主は今も昔も
ペットの動物における法制度は十分ではありませんが、少しずつ前進してきています。
しかし、飼い主の意識を向上させるというところは、ほとんど前進していません。
犬の飼育について学べる環境が整っておらず、犬の飼育については条例などはあるものの、ほぼ飼い主任せです。
全ての飼い主さんではありませんが、昔も今も「無責任な飼い主さん」は多いのです。
都合のいいところだけ「犬は家族の一員」とか、言っていませんか?
愛犬の幸せを考え、愛情をかけて生活していますか?
世の中は犬が好きな人ばかりではありませんよね。
自分には「家族」でも他人には「犬」であることを自覚していますか?
私も気をつけていきます。
まとめのようなもの
ペットなどの動物における法整備は、十分とは言えないにしても少しずつ前進しています。
しかし犬の飼い主の意識は、昭和の中頃から現在までの犬と日本人のかかわり方を見ると
無責任な飼い主VS迷惑を被る人
という構図が浮かび上がります。
私は盲導犬育成のボランティアをしているので、盲導犬などの補助犬とユーザーさんが安心して外に出かけられることを願っています。
犬の飼い主の皆さんが、本当の意味で犬を「家族の一員」として扱うことが普通になれば、社会の中で「犬の地位」が上がり、補助犬の活躍の一助にもなるのではないかと考えています。
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Comment
今も日本の犬の飼育事情はまだまだだと思いますが、、、昭和の時代に比べたら格段に良くなってきたのでしょうね。
同じ犬の飼い主として、がっかりすることに遭遇することも度々ありますが、今後犬の飼育数の増加に伴って、飼い主のマナーも向上していくことを期待したいです。
(簡単に店頭で買えてしまうのも問題なのでしょうねぇ。。。
本当に責任を持てない人には犬と暮らして欲しくないですね。)
ケインママさん
昭和の頃のわんこの飼育事情って、びっくりですよね。
ドッグフードなども一般的ではなかったので、人のご飯の残り物をあげていましたしね。
寿命だって10年なかったのでは?
と思います。
当時よりは、わんこの飼育環境への意識は良くなっていると思いますが、このコロナ禍でのペットの販売数の増加などの話を聞くと、飼い主のマナー向上には懐疑的です。
購入後数日で飼育放棄などのニュースもありましたしね。
日本人は「小さくて可愛いもの」が好きなので子犬を欲しがりますが、子犬は人間の赤ちゃんを育てるくらい、愛情と手をかける必要があるんだよ。
という認識が広がって欲しいです。