飼主に従わない!自己主張が強い子犬のしつけに悩んでいます
公開日:
:
犬育て
私の知り合いで愛犬の自己主張が強くて困っているという人がいます。
- 散歩中に歩きたくなくなると座り込んで動かなくなる。
- 気に入らないと飼い主に対して唸る。
- ごはんや散歩を吠えて要求する。
などに困っているということでした。
犬の自己主張はいいの?いけないの?
ウェルシーは自己主張をしますが、皆さんの愛犬は自己主張をしますか?
犬の自己主張に対して、どんな対応を取っているでしょうか?
犬を服従させる
犬と人の関係は「上下関係」と考え、犬のしつけは飼い主と犬との上下関係を維持することが大切だとする考え方です。
昭和の頃は、人の指示に従わせるため威圧的な接し方をしたり、体罰も普通に行なわれていました。
犬が自己主張するのは「飼い主に逆らう」ことで「悪いこと」という認識です。
犬どころか、子どもに対してもそういった傾向はあり
親に口答えするな!
と叱られたものですし、体罰も一般的でした。
親の言うことを「はい♪」と言って聞く子ども。
飼主に服従する犬。
が素直な良い子とされていました。
人でも犬でも、過度なストレスを受け続けると無気力になり、抵抗しなくなるので、親(飼い主)にとっては都合がよく、自己主張を封じ込めるのに一定の効果があります。
陽性強化法
1990年代くらいから、人が求めている行動を犬が喜んでできるように、褒めて教えていく方法(陽性強化法)が主流になってきました。
これは、やり方が違うだけで、人の指示に犬が従うように教えるというところは同じです。
そう言えば、この頃から「叱らない子育て」が流行りだしましたよね。
叱らない子育てというのは「叱る」という方法を用いず、子どもに
- してほしいこと。
- してはいけないこと。
- 社会のマナー。
などを教えていくというものです。
たくさん褒めて育てていくところは、犬育てにも通じるものがありますね。
叱らない子育てを勘違いして、子ども(犬)の意思を尊重するあまり子ども(犬)を正しい方向に導くのを怠っている親(飼い主)もいますけどね。
迷惑だよな~。
犬の自己主張にどう対応する?
犬が人の社会の中で生きていくためには、人の社会のマナーを覚えてもらわなければ、飼い主も犬も辛くなります。
近年では動物福祉の考え方が広まり「上下関係」を求める飼主さんでも体罰など、犬に恐怖を感じさせる接し方をする人は少なくなりました。
犬が自ら好んで行動してくれるように、褒めて教える飼い主さんが多くなっていますよね。
しかし、犬にも心があるので「嫌だ」と自分を主張することがあるのは当然のことです。
元々従順な仔もいますし、強く自分の気持ちを主張する仔もいます。
人にとって都合の良い悪いはありますが、気質の良い悪いではなく個性の違いです。
ウェルシーもパピーの頃は
あたしの言うことを聞きなさいよ~!
くらいの勢いで
女番長かい!
と思うくらい、自分を主張してきましたからね。
可愛くて面白かったです。
自己主張に対しては
人の言うことに従いなさい!
という態度で接すると、ウェルシーは吠えたり噛んだりいわゆる「問題行動」を起こしても不思議はない仔だと思ったので、一歩譲るようにしました。
例えば、お散歩で歩きたくないと座り込んだら、一緒に座って(歩きたくない気持ちを受け入れる)少し休憩してから
そろそろ行かない?
と提案すると歩いてくれたり
おもちゃで遊ばない?
と提案して、少し遊ぶと自分から
歩く。
と言ってくれたりしました。
30分くらい休む気?
対応はその仔に合う方法を考える必要がありますが、強制的に従わせる(たとえ褒めていても)と、犬は従うようになるかもしれませんが、ストレスを抱えてしまう気がします。
私は自分を諦めた「しょぼ顔の犬」と暮らしたくはありません。
関連記事→犬が言うことを聞かない?犬の気持ちを尊重してあげないからじゃない?
自分の気持ちを伝えられる犬
犬育ての楽しさのひとつは、犬と心を通わせることだと思っています。
自己主張が強い。
という言い方は、あまりにも自分(飼い主)目線で、犬は飼い主に絶対に従うべきという傲慢さを感じます。
お前はそんなに偉いのか?
と自問しているうちに
ウェルシーは
自己主張が強い。
のではなく
自分の気持ちを素直に表現してくれて、分かりやすい仔だよね。
と思うようになりました。
吠える、噛むなどの犬として当然の表現は人にとっては辛いので
違う方法を選んでね。
と伝えましたけどね。
ウェルシーは今(4歳)も自己主張をします。
通れば喜び、通らないと判断するとあっさり引っ込め、女番長だった頃が懐かしく感じるほど、聞き分けのいい仔に育ちました。
まとめのようなもの
自分が家族の顔色を窺って気持ちを表現できなかったら、どんなに辛いでしょう。
自己主張が強い。
と思うと飼い主さんは辛くなるかもしれませんが
愛犬は自分の気持ちを伝えたいんだ。
と思えば、犬の気持ちに向き合ってあげることができると思います。
飼主さんの受け止め方次第で愛犬との暮らしは、楽しいものに変わっていくはずです。
愛犬とたくさん心を通わせていきましょうね。
犬時間は短いのです。
関連記事
-
犬にも思春期がある?思春期の特徴と子犬への接し方
犬の思春期は、生後6か月から9か月頃なのだそうです。 初めて犬を育ててみて 犬も人間も成長過程は
-
やってはいけない犬の叱り方|叱るというより犬に伝える気持ちでルールを教えよう
愛犬と生活している中で、愛犬を叱ることがあると思いますが、人がついやってしまいがちな間違った叱り方
-
家族の見送りを日課にする犬
パパが毎朝仕事に出かけるとき、イズモは私と一緒にパパの見送りをしていました。 見送りは日課 あたしの
-
子犬を迎えたら|しつけの前に「子犬にはできないこと」を理解しよう
私たちはパピーウォーカーだったので、いつも家に来るのは子犬でした。 パピーウォーキングにはいろいろ
-
犬の焼きもちは治せる?焼きもちをやく犬の気持ちと対処法
ウェルシーは焼きもちやきです。 パピーの頃にもこんなことがありました。 こちら→電話に焼きもちをや
-
ストライキ!散歩から家に帰りたくない犬
生後11か月を過ぎた頃から赤ちゃん返り現象が起きたイズモですが、この頃はストライキも度々していました
-
子犬の育て方|しつけの中で子犬の良いところを見ていこう
子犬を迎えると、トイレのしつけに始まり、人の社会の中で暮らしていくマナーを教えていかなくてはなりませ
-
たくさん話しかけられる犬は長生きするらしい
わんこの飼い主のみなさん、愛犬にたくさん話しかける人ですか? たくさん話しかけられる犬は長生きの傾
-
犬におもちゃとおもちゃではないものを区別するように伝える
わが家にはウェルシー用の大きめのぬいぐるみが、現在2つあります。 白いクマさんは胸のところに「I♡
Comment