預かり訓練終了!不安への接し方
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第二話 ツムギ
日本盲導犬協会ではパピーの委託期間中に、数日間パピーを協会で預かる通称「預かり訓練」があります。
これは、家族と離れ「ひとりになったときの子犬の状態」を、訓練士さんが見るのが主な目的です。
その仔の気質を見ながら、入所後の訓練方法を考えたり、現在の良いところ、伸ばしていきたいところ、課題などを整理してパピーウォーカーへ指導を行なうのも目的です。
預かり訓練終了
預かり訓練が終了し、15日にツムギを迎えに行ってきました。
訓練士さんに連れてこられたツムギは、私達をみつけ
わ~~~い!
とダッシュし、飛びつこうとしたところを訓練士さんに
NO!Sit
座らされるツムギさんです。
しかしすぐに立ち上がり、こちらに来たくてピーピー言います。
その都度訓練士さんに
ツムギ、Sit
と言われ渋々座るツムギでした。
ようやく落ち着いたのでOKを出してもらえ
パパ~!
会いたかったよ~!
とパパに飛び込むツムギ。
ぴょんは禁止だよ。
わかってね。
ツムギ、ごめん。
お顔がブレちゃった。
パパにもたれて甘えるツムギ。
この表情、たまりません~~~。
ママだって会いたかったよ~。
【宿題】車に飛び乗る
前回のレクチャーの時にひとりだけ車に飛び乗れなかったツムギですが、上手に乗れるようになったそうで、成果を見せていただけました。
ツムギ、おうちの車に乗れるかな?
Good、Goodと褒められてツムギは得意そうでした。
パパもやってみました。
上手に出来るようになってヨカッタヨカッタ。
<2023年5月追記>
つむたん、レクチャー中に車に飛び乗れず、訓練士さんの宿題になった事件。
後々まで
えぇ~~っ?
あの○○さん(訓練士さんの名前←ベテランの方です)が~!!
信じられないっ!
と語り草になったそうです。
不安への接し方
談話室で訓練士さんからいろいろとお話をお伺いしました。
ツムギは委託されたときから慎重な仔だと思いましたし、何かを習得していくのにスモールステップを踏まねばならないことも多く、習得に時間がかかることが多かったです。
新しいものや、初めての環境に慎重になることが多いので、繊細なところがある仔だと思っていました。
私達から離れた預かり期間中のお話を伺い、私達が思っていた以上にツムギは繊細な仔なのだと感じました。
談話室で3人で話をしている間、ツムギはパパのお膝に行きたくてきゅんきゅん言っていました。
訓練士さんは、ツムギのきゅんきゅんに対して
NO
と言い、ツムギをSitで座らせ、静かになったら褒める。
を繰り返していました。
不安があると鼻鳴らしが出るので、座って落ち着きなさい。
落ち着いていれば大丈夫なんだよ。
と伝えていきましょう。
というご指導でした。
犬や人へ反応した時は、呼び戻して座らせるようにして、落ち着くことを覚えさせましょうということでした。
うまくいかなくても、最終的に座らせて褒めてから散歩を続けるようにしていきましょう。
というご指導でした。
人や犬への興奮がずっと課題になっていることなので、具体的なご指導をいただけて光が見えてきました。
ツムギの心も成長してきているので、根気よく続けてあげてくださいということでした。
やはり根気は必要なのですね…。
しかし、訓練士さんからお話を伺っている間
パパのお膝に行きたいよ~。
とすがるような目をしたり、きゅんきゅん言うと訓練士さんに「NO」と言われ不満一杯の顔をしたり、褒められるとニコニコになったり、短い時間のうちにいろんな表情をして、本当に表情が豊かな仔だなあとつくづく思いました。
帰宅
おうちに帰るとツムギはまずケージに急いで入りました。
そして
あたしがいない間、だれも使っていないよね?
とでもいうようにクンクンと確認して、それからひととおり部屋をクンクン確認していました。
あたしがいない間、何も変わったことはないよね?
そしてパパが座ると、即おひざへGO!
やっぱり、ここが一番落ち着くわ。
安心しきって眠るこの顔が可愛いです。
一寝入りした後お散歩に行くと、普段のツムギは尻尾を水平にして緩やかに振りながらのんびり歩くことが多いのですが、この日はツムギにしては尻尾の位置が高く早足でタッタカタッタカ歩きました。
訓練センターでの合宿生活での楽しかった興奮の余韻が、まだ残っていたのでしょうね。
ツムギがいる日常が戻ってきました。
まとめのようなもの
ツムギの慎重さは天下一品で、不安も強いことが改めて分かりました。
心は成長してきているので、人や他犬に接触したくて興奮するときも不安が強くなるときも、一旦座らせて落ち着く(心をフラットな状態にする)ことを心掛けていきますね。
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Comment
つむたん、お帰りなさ〜い。
パパさん、ママさんに甘えて、かわいいつむぎちゃん♪
車にも飛び乗れるようになったんだね〜!素晴らしいゎ〜
訓練士さんから課題への対応法も教えていただけて、よかったですね。
つむたんのいる日常が戻ってきて、キラキラした毎日を過ごせそうですね☆
ケインママさん
ツムギ、帰って来ました~。
課題はまあ・・・訓練に入ればどうにかなりそうなので、家ではのんびり過ごそうかな~。
なんてダメですよね?(笑)
今は床にどてっと横になり、足をカタカタ動かしながら寝ているツムギさんです。
合宿で楽しく遊んだ夢でも見ているのかな~。
ツムたん、帰って来たんですね、お帰りなさい!
パパママさんが迎えに行った時の、ツムたんの反応と、
訓練士さんのツムたんに対しての訂正。興味深いです。
「NO」だけでなく、「NO!Sit」。まさにそうだよな~と思いました。
「それ違う」だけじゃなくて「それ違う。座って」と言われた方が具体的な指示でわかりやすいですね。
鼻でピーピー鳴く。うちにもいますよ、ロッキーです。
鼻ピーにすかさず「NO」です。そうする必要はないよ、と教えればいいのですよね。
車にも飛び乗れるし、降りれるようになって、ツムたんすごいな。
また、パパさんママさんと楽しく過ごしてね!
ロとラのママさん
ツムギ、帰って来ました~。
今日も散歩が早足だったり、少し落ち着きのない感じがまだあります。
「NO」だけではなくどうするべきかを指示してあげると犬は落ち着けるのでしょうね。
訓練士さんにお話を伺い、勉強になりました。
また、ツムギと一緒に楽しく過ごしていきます。
帰って来ましたね♪
会えてこれだけ喜んでくれたらたまらないですよね。
一週間は長いかもですが、本当は2か月に一度、1泊2日で訓練士さんにチェックして頂いて、フィードバック受けてまた実践する…
例えばこんな感じでフローが確立できたら更にいい感じになりそうですよね。
でも、一通り何でも出来るようになった、ってことはもういつ召集令状が来てもおかしくない、ってことですから、ちょい寂しくもありますね…
でも、まだまだ課題があるうちはつむたんとの楽しい毎日を過ごせるのかな?
つむたん、頑張れ♪
サナ父ちゃんさん
ツムギ、帰って来ました~♪
行くときも尻尾ブンブン、帰って来る時も尻尾ブンブン♪
陽気な娘です。
訓練に入れば犬車にはすぐ乗れるようになるだろうし、家の車に無理に乗れるようにならなくても、まいっかと思っていましたが、車に乗れるようにしていただいて助かります。
コマンドの入りも良くなりました。
やっぱり訓練士さんってすごい!です。
家庭犬としては申し分ない仔に成長。
どこにでも自信を持ってお嫁に出せます(笑)
旅立ちはいつでもいいよぉ~。
おかえりーー!
できなかった事が訓練士さんとならできる・・・本当に一体どうやっているんだろう??といつも不思議に思いますが、相手はプロですもんね(苦笑)
家政婦は見たのように、こっそりのぞいてみたいです。
つむたん同様ウォルターも興奮からの落ち着きにシットを使っています。
ウォルターは嬉しくて吠えてしまう、文句をいって吠えてしまう、そういう時に、叱るのではなく、シットのコマンドを与えて、聞かせて
できたらほめるを今繰り返しています。
根気のいる作業ですよね・・・私もがんばります!
つむたんとパパのショットは、本当に幸せいっぱいだ!
イザベルマミーさん
ただいま~。
本当に訓練士さんってすごいですよね。
まあ、簡単にできたら私もマミーちゃんも訓練士さんになれちゃいますからね。
ウォルター君、吠えにSitはうまくいきそうですか?
ツムギの飛びつきに対して訓練士さんは「NO」も使っていました。
叱るというより、それは違うよという意味合いで「NO」と言い
今すべきこと「Sit」を与えていました。
根気は必要ですよね。
うまく出来たときをたくさん褒めて、お互いに頑張っていきましょうね。