子犬の生後6~7週は犬社会から人社会へ旅立つ大切な準備期
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D‐18胎ワトソン*ウェルシー仔
ウェルシーは昨年(2019年)12月15日に初めての出産をしました。
子犬たちはすくすく育ち、生後40日を過ぎて断乳しました。
子犬が人の暮らしに入るための助走期間
富士ハーネスのスタッフ(訓練士)さんは、生後6週目くらいからフードを利用した「お座り」の練習をしていました。
これは、子犬がこの先人とコミュニケーションを取って暮らしていけるためのアプローチのひとつです。
この時期に「お座り」ができることが絶対必要ということではありません。
関連記事→【動画】子犬のお座りの教え方のコツ
上手に座れるとフードをもらえます。
まだミルクに浸したフードですね。
子犬には母犬だけではなく人もかかわる
子犬が食べ終わったら、きれいに拭いてあげます。
子犬の顔を拭いているとウェルシーが来て、子犬の顔を舐めてくれました。
お腹の方まできれいに舐めてくれます。
野生の動物だったら全て母親が面倒を見るので、人と暮らす犬も母性で自然と子どもの面倒を見るのですね。
授乳期は子犬の世話をほとんど母犬に任せていますが、それを過ぎると子犬が人の社会で暮らしていくための助走期間のような感じです。
こうして子犬たちは、母犬と兄弟姉妹という「犬社会」だけの関係だけではなく、人に触れられることに慣れたり、人とのかかわり方も少しずつ学んでいきます。
子犬を慈しむ母犬の愛情
子犬たちはママが大好き。
集まってきて軽く噛み合ったりしています。
人にとって好ましくない「甘噛み」も犬にとってはコミュニケーションの一つです。
ママが子犬をカプッ。
子犬だって負けていません。
ママをカプッ。
楽しそう~♪
仲間に入れて~♪
他の仔も寄ってきます。
母犬が子犬に対して伏せたり、あお向けになっているのは、人で言うと大人が小さい子供と接するときに、しゃがんで目線を子供に合わせてコミュニケーションを取るのと同じです。
調子に乗りすぎて、ママにひっくり返される仔もいました。
これも遊びで、ウェルシーは叱っている様子ではありませんでした。
遊びながらいろいろなことを教えているのだと思いました。
*母犬が服を着ているのは、断乳後もまだお乳が出るので、子犬にお乳を吸われないようにするためです。
人とも友好的な仔に育つ
人に対しても子犬たちが
遊ぼう♪
と寄ってきます。
幼いころから母犬と兄弟だけではなく、人ともかかわっていくことで、人に対しても友好的な犬に育っていきます。
子犬たちは生後8週頃には、1頭ずつそれぞれ「人の家族の一員」になります。
犬同士のコミュニケーションも、人に対するコミュニケーションもどちらも学んでいく大切な時期なのですね。
まとめのようなもの
子犬が授乳期を過ぎると、母犬の愛情を受けながら、人とのかかわりを学んでいく時期になりますね。
この時期は、子犬にとってはこの先人の社会の中で暮らしていくうえで、とても重要な時期になると思いました。
ウェルシーと子犬たちの黄金期は終わりました。
ウェルシーは子犬を産んで50日目に、わが家に帰宅しました。
ウェルシー
お疲れ様。
出産と子育て、本当によく頑張ったね♪
子犬たちは、これからしばらく兄弟姉妹だけで富士ハーネスで過ごし、それぞれのご家庭に委託になります。
盲導犬パピー
1回目のお別れと、新しい出会いの季節です。
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Comment
ウェルシーちゃん、お疲れさまでした♪
誰からも何も教わってないのに…
立派なお母さんでした♪
しばらくゆっくりして早く元気になって欲しいです…
子供達も元気に大きくなって…
ちょうどバレンタインあたりの週末に新しい一歩をみんな踏み出していくのでしょう…
しばらくしてウェルシー会とかパピーウォーカーさん達の間で開催してもらえたら…
嬉しいですよね…
まずはウェルシーちゃん、くれぐれも体調にはお気をつけて…
サナ父ちゃんさん
ありがとうございます。
ウェルシーの母犬のココアちゃんが、とてもいいお母さんだったとスタッフさんから聞いています。
ウェルシーもココアちゃんにしてもらったことを、子犬たちに伝えているのだそうです。
記憶には残っていなくても、体得しているのかもしれませんね。
しばらく子犬だけでスタッフの皆さんに可愛がられて過ごし、新しい家族の一員になります。
1度きりの子犬時代をたくさん楽しんで過ごしていけるといいなと思います。
帰宅後のウェルシーは、少し神経質になっているのと、少し湿疹が出ていますが、元気です。
しばらくのんびり過ごして体力の回復を待ちますね。
誕生から子育ての様子を見せていただきありがとうございました。
知らないことばかりでした。
こんなふうに母犬の努力や人の助けがあり、どのパピーたちも人間との暮らしに入っていくのですね。
どの命も愛おしい。
ウェルシーちゃんのママぶりもあっぱれでした。
母性ってすごいですね。
ウェルシーちゃんお疲れ様でした。
仔犬たちとお別れで寂しいかな。。
また、パパとママに甘えてのんびり体力回復しますように。
ララのママさん
私も初めての経験で、でも、大変な部分はスタッフさんにお任せなので「観察者」になっているだけでしたが、知らなかったことばかりでとても勉強になりました。
犬は安産と言いますが、死産になることも多く、まず、生まれてくるだけで奇跡です。
そして、皆さんのおうちのどのわんこにも父犬と母犬がいて、親犬や子犬の面倒を見てくれる人がいて、すくすく育って皆さんの家庭に迎えられるんですね。
ウェルシーの出産育児の日記を見てくださった方が、改めて「うちのこ」を大切にしてくださったらいいなと思います。
帰宅したウェルシーは、子犬を探すそぶりはありませんが、少し神経質になっています。
3日目くらいからわがままが出てきたので(笑)今週中には元のお転婆姫に戻ると思います♪
こんにちはぁ!
海ママです。
お久し振りです(^○^)。
ウェルシーちゃんはどうしたかな?と協会のHP覗きました。
かわいい子犬達に立派にお母さんしてましたね♪
ウェルシーちゃん、ようやく戻ってきましたね。
お疲れさまぁとお伝えください(*^^*)。
海ママさん
お久しぶりです。
コメントありがとうございました。
初出産でしたが、体調も崩さず元気に子育てを完了することができました。
子犬たちも、皆元気にパピーウォーカーさんのもとへ委託することができました。
スタッフの皆さんが昼夜を問わずお世話をしてくださったお陰です。
帰宅したウェルシーは、お転婆の甘えん坊に戻りました。
応援ありがとうございました♪