コロナ禍で寄付金減少の盲導犬協会その取り組みとネット民の反応

公開日: : 盲導犬ボランティア

長引くコロナ禍は、私たちの生活に多大な影響を与えています。

その影響は、盲導犬協会も例外ではありません。

今回は、コロナ禍における関西盲導犬協会の取り組みがヤフーニュースに掲載されていたので、ご紹介と共にヤフコメ民の反応と私自身の感想を記事にしました。

座る犬

寄付金減少と関西盲導犬協会の取り組み

盲導犬の育成に掛かる費用は、約9割が寄付金で賄われています。

コロナ禍で、イベントや街頭での募金活動ができなくなったり、飲食店などにおいていただいている募金箱も、休業要請などで募金が集まらなくなりました。

近年では硬貨の預け入れに手数料がかかりますが、ゆうちょ銀行まで今年(2022年)の1月17日から手数料がかかるようになりました。

集めた募金が目減りしてしまうのも痛いですね。

アマゾンのほしい物リスト

関西盲導犬協会では、Amazon.co.jp(アマゾン)の「ほしいものリスト」を利用して犬のケア用品などをリクエストしています。

「ほしいものリスト」とは、自身が欲しい品物をアマゾンで公開できる機能です。

それを見た人は誰でもアマゾンで購入して、相手にプレゼントすることができます。

住所や氏名を明かすことなく匿名でプレゼントを受け取れたり、設定次第では送り主も匿名で発送できるので、お互いに個人情報を知られることなくやりとりができます。

2011年の東日本大震災のときに、被災者が避難所などで本当に欲しいものを、必要な量だけ支援できる仕組みとして注目されました。

その後も災害支援や寄付の一つとして活用されています。

関西盲導犬協会では、クラウドファンディングを2回実施し、延べ約1400人から計約2400万円が寄せられました。

また、ツイッターやインスタグラムでも活動内容や犬の様子を発信しています。

関西盲導犬協会インスタグラム

その反響で、SNSで見たという、遠方の人からも支援が寄せられるようになりました。

(情報はヤフーニュースより抜粋です。)

ヤフーニュースのコメント

ヤフーニュースは、ニュースを読んだ人がコメントを書き込むことができます。

ネット上のコメントが、社会の大勢の意見というわけではありませんが、いろいろな人の意見や気持ちとして知っておくことは大切なのかなと思います。

コメントを抜粋してご紹介します。

【コメント】

こんな大切な事業の活動のほとんどが、寄付で賄われているなんて驚きました。

【感想】

私もボランティアを始めてから知って驚きました。

お金だけではなく、専門分野以外の多くの労力がボランティア頼みというのも現実です。

【コメント】

盲導犬は人間のために仕事をすることに喜びを感じているから虐待ではないと言った関係者がいましたが、そう考えるのは人間のエゴです。

【感想】

盲導犬の候補犬として生まれてきても実際に盲導犬になるのは3~4割です。

厳しい訓練に耐えた我慢強い犬が盲導犬になるわけではなく、自然体で盲導犬に向く気質の犬が、盲導犬に必要なお仕事を学んで盲導犬になります。

盲導犬のお仕事を楽しめない犬、お仕事をストレスに感じる犬は無理に盲導犬にせず、一般家庭に譲渡しています。

これは、わが家でお預かりしているウェルシーを見ていて納得できます。

散歩する犬

ウェルシーは繁殖犬になったので、盲導犬になるための訓練はしていませんが、彼女の気質を見る限り、彼女だったら盲導犬のお仕事を、家庭犬が飼い主さんとのお散歩を楽しむように楽しむのではないかと感じます。

ただ、今の「なんとなく家庭犬」の生活も気に入っている様子です。

【コメント】

盲導犬の育成はやめてもらいたいです。

盲導犬に八つ当たりしているユーザーを見てから嫌になりました。

【感想】

こういった場面を見ると、一気に盲導犬反対モードになりますよね。

私も、自分の愛犬を怒鳴り散らしたり叩く飼い主さんを見ると、一気に「犬の飼い主」が嫌いになります。

【コメント】

目の不自由な方のサポートは犬ではなく、人がした方がいい。

【コメント】

視覚障碍者の母を持つ身としては、盲導犬を虐待だとか不要だという人は、自身で24時間付ききりで視覚障碍者のお世話をしてから言って欲しい。

【感想】

自分が経験していないことは安易に言わない方がいいですよね。

本人や家族にしか分からない苦労もあると思います。

また、盲導犬を求める人は「自力で出かけたい人」なのでは?

外で人の助けを借りることはあっても、できるだけ自分で歩きたい。

どこに行くのにも常に介助の人がついている、というのも気苦労ではありませんか?

人の尊厳にかかわるデリケートな問題だと思います。

【コメント】

盲導犬の貸与が無償なのが「なんで?」と思います。

テストに合格できなかった仔はダメ犬扱いして、譲渡先はあるのでしょうか?

目の悪い人に犬の世話は難しいと思います。

なんで純血種だけ?

無理をしてまでの使役犬は必要ないと思います。

【感想】

無償で貸与するのは「営利事業ではない」からでしょうが、実は有償の育成団体もあります。

テストに合格できなかった犬たちは、人間のために仕事をすることに喜びを感じるのが難しいだけの犬です。

ダメ犬扱いしている協会があるとしたら問題ですね。

盲導犬にならなかった犬たちの多くは、家庭犬として一般家庭に迎えられます。

盲導犬キャリアチェンジ犬の人気は高く、ウェルシーが産んだディーヴォ君を迎えたご家庭は

申し込んでから3年待った。

と言っていました。

キャリアチェンジ犬と家族

ディーヴォ君、家族のアイドルとして大切にされています。

盲導犬協会の犬はどんな進路に進んでも、一部の家庭犬のように人に捨てられることはありません。

目の不自由な人が犬のお世話をできるように、ユーザーさんが犬の扱いを学ぶ「共同訓練」があります。

純血種なのは(協会によってはラブとゴールデンのミックスもいますが)、盲導犬は血統が重要だからです。

盲導犬になるならないは、ほぼ持って生まれた気質で決まるので、盲導犬を多く出している血統同士を掛け合わせた方が効率が良いためと思われます。

【コメント】

好きな時に寝て食べて、たくさん走り回ってたまには吠えて、それが本来の犬の姿なのだと思う。

目の不自由な人のためなら、盲導犬が厳しい訓練を強いられるのも、日々の危険な業務も仕方ないと思うしかないのか?

何かもっと違う方法で、目の不自由な人を助けられないのか?

毎日ずっと体調万全な仔などいないだろうし、最先端で高度な家電や車を毎年販売するより、その技術で盲導犬に代わるものを開発して欲しい。

【コメント】

盲導犬も点字ブロックも時代に合っていないような気がする。

【感想】

「厳しい訓練」と書いているのは世間一般のイメージなのでしょう。

協会では「犬が楽しみながら学ぶ訓練」としていますが、世間に浸透しませんね(うちのお預かり犬は楽しく学ばせていただきましたが)。

目の不自由な人の全てが盲導犬を必要としているわけではありませんが、盲導犬を必要としている人は、盲導犬がいることで自由に出かけられる(はず)です。

しかし、補助犬法があるのに受け入れ拒否に遭ったり、狭い場所で2人分の場所を取ることで邪魔扱いされることも多いのが実情です。

日本の道路は歩道が狭かったり、信号が複雑な場所もありますね。

関連記事→盲導犬は信号が分からない!交差点を渡るのは大変なんです

現代社会では、最先端の技術を使って盲導犬に代わるものを開発した方が、皆が社会生活を送りやすいのかもしれません。

犬アレルギーの人もいますしね。

また、点字ブロックはベビーカーや車椅子の人は苦労します。

難しいですね。

まとめのようなもの

ヤフーニュースから、コロナ禍で寄付金減少の盲導犬協会の取り組みと、コメントを抜粋でご紹介しました。

全てはご紹介できませんが、いろいろな意見が書き込まれていて関心の高さを感じました。

寄付は押し付けられるものではなく、厚意です。

寄付金を募る団体は、事業が社会に賛同してもらえるようなアプローチが必要ですし、社会人の私たちは他者への思いやりが大切だと思いました。

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