甘やかされて育った犬はどうなる?
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:
犬育て
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パピーウォーカーは子犬を委託されるとき、訓練士さんから
愛情いっぱいに育ててくださいね。
と言われます。
一方で
甘やかさないでくださいね。
と言われたりもします。
甘やかされて育った犬は、どんな風になるのでしょう?
甘やかされて育った犬の特徴
甘やかされて育った犬はある程度見分けがつきます。
私の独断と偏見が入っていますが、一緒に見ていきましょう。
1.太る
甘やかされて育った犬は太る傾向にあります。
犬の体形の目安は、動物病院によく置いてあるこの表「ボディコンディションスコア(BCS)」で確認します。
理想の体形は「3」です。
「4」はややポチャ。
「5」は肥満ということになります。
わんこ愛が強いばかりに、ねだられてつい食べ物を与えてしまうと、気付いた頃にはBCS5まっしぐらです。
そして、犬を甘やかす人は表の見方も甘くなります。
このくらいならまだ「4」だよね?
と思っていると、獣医さんに
いや、「5」ですね。
なんて言われたりします。
うちのこの適正体重を把握しておき、体重が大きく変わらないように気を付けてあげたいですね。
犬も肥満は病気の元になりますし、麻酔が必要になった時もリスクが高くなります。
でもね、私の犬友さんの中には、愛犬はバッキバキのBCS5。
飼い主さんは
少しくらい寿命が短くなっても、美味しいものを食べさせてあげた方が幸せ。
という人がいました。
考え方は人それぞれなのだと思いました。
2.好き嫌い
ごはんが気に入らないと残し、好きなものしか食べない場合があります。
うちはラブラドールなので、ごはんを残すということは今までありませんが、繊細な仔は気に入らないフードだと食べないようですね。
お気に入りのフードが見つかるまで試行錯誤するのは仕方ないかもしれませんが、フードを食べないからと嗜好品をあげてしまうと
粘れば美味しいものが出てくる。
という学習につながりますよね。
おやつで必要な栄養は満たせません。
3.後追い
飼主さんの愛が深すぎて、常に犬をかまっていたり犬に注意を向け続けていると、犬も常に飼い主さんのそばにいないと不安を感じる場合があります。
自分のあとをトコトコついて来るのは可愛いのですが、片時も離れられないとなると、これは「分離不安」という心の病と言えます。
子犬は後追いするのが普通なので、成長と共に一人でいることもできるようになれば大丈夫です。
4.攻撃
飼主さんに対して吠えたり噛んだりする犬もいます。
気に入らないことがあった時、あるいは要求があった時、吠えたり、飼い主さんに歯を当てたら願いが叶ったという経験をすると、次からもそうすればいいという学習につながります。
私自身は、犬にも「心」があるので、嫌なことは嫌と言っていいし、散歩に行きたいとか遊んで欲しいとか、気持ちを表現してもいいと思っています。
しかし、人の社会で暮らす以上、多くの人が「不快」と感じる表現はしないで欲しいと犬には教えたいです。
5.仮病
なんと、犬も仮病を使うのだそうです。
びっこまで引く仔もいるというから驚きです。
本当に具合が悪かった時に、飼い主さんが超絶優しくしてくれて味を占めたのでしょうね。
犬って頭良すぎて恐れ入りますね。
わが家では仮病はありませんでしたが、人の気を引きたいときにトイレサークルの前に立つという仔がいました。
盲導犬は犬が勝手に排泄してしまうと、ユーザーさんが片付けるのは難しいため、排泄はタイミングを見計らって人主導でするようにパピーの頃からトレーニングをします。
なので、常にトイレサークルは閉めてあるのですが
ママ~。
ちっこでしゅ。
開けて~。
とトイレサークルの前に立ち、ガン見してくるんですよね。
大慌てで駆け付けて排泄を促すと
出ません~。
えへへ~~。
と逃げて行きやがる!
トイレトレーニングはなるべく失敗させないことが大切なので、何を置いても駆け付けますよね。
それで味を占め、かまって欲しいときなどに「トイレサークルの前に立つ」という技を編み出したのだと思います。
でも、これって(仮病も)甘やかしているのではなくて、多分愛情不足ですよね。
自分の手が空いているときなど、自分の都合でパピーの相手をしていて、パピーが遊んで欲しいときにパピーの相手をしてあげていなかったのだと思います。
犬育ては「犬の心を満たしてあげる」ことも重要だと感じた出来事でした。
6.甘えん坊
犬を甘やかして育てていると、もれなく「甘えん坊」になります。
甘えん坊、大歓迎です。
だって甘えてくる犬は可愛いですもん。
まとめのようなもの
独断と偏見ですが、犬を甘やかせて育てるとどうなるか考えてみました。
甘えさせるのと甘やかすのは、似ているようで違います。
甘えさせる→犬の気持ちを満たしてあげる。
甘やかす→生活のルールを教えず犬の言いなりになる。
みたいな感じでしょうか?
また、可愛がっているつもりでも、可愛がり方が自分都合で犬のニーズを満たしていないと、犬からしたら
そこじゃない!
という感じになり、愛情不足に感じて問題行動(人にとっての)につながるのでしょうね。
犬は、そこにいるだけで可愛い存在なので甘やかしたくなりますが、場面に応じて対応を考えて愛情たっぷりに育てていきたいです。
(写真は、2枚目ウェルシー、3枚目ツムギ、4枚目イズモです)
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