排泄は得意だよ 犬語を理解するためには?
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第三話 シオン, 犬育て, 盲導犬式トイレトレーニング
昨日の日記では、シオンが苦手なことをかきました。
こちら→留守番は苦手なの!
では、シオンが得意なことはなんだろう?
と考えていたら、あった!
排泄です。
盲導犬の排泄の方法
盲導犬は公共の場所にも出入りしますし、電車やバスにも乗るので、外出中にどこでも排泄されては困りますよね。
そこで、指示で排泄ができるようにしつけていくわけです。
排泄のしつけはパピーウォーカーが苦労するところで、月齢が小さいうちにうまくいっても途中で崩れることがあったり、自我が出て来ると
お外じゃ嫌だもん!
とか、逆に
お外じゃないとしたくないもん!
とか
指示されるなんて嫌だもん!
などなど、いろいろあるわけですよ。
パピーウォーカーさんのそんな話を聞いていると、わが家に来たパピーたちは、たまたまどの仔も排泄はあまり苦労しなかったなと思います。
部屋でも外でも
ワンツー=排泄
というのは5~6か月齢で身についてくれました。
しかしどの仔も
ワンツー=排泄
はできるようになっても
指示の無いときは排泄しない
というところが、いまいちのまま入所の日を迎えてしまいました。
排泄リズムができるので、日常ではそろそろかなという頃に排泄させておけば失敗はしません。
しかし、旅行やお出かけなどでリズムが狂ったり、環境が変わると排泄をさせても30分もしないうちにまたしてしまったりして、わんこもデリケートだなあと思ったものです。
犬の「排泄したい」が分かる!
委託当初のシオンは、排泄したいそぶりが分かりにくくて、何度も失敗させてしまいました。
1週間くらいで「今したいと思っている」というのがわかるようになってきたら、あとはトントン拍子でした。
今は家でも外でも「ワンツー」ですぐ排泄してくれます。
そして、歴代パピーたちが苦労した
指示の無いときには排泄しない
というところも、100%とは言いませんが、滅多に失敗はありません。
外出の時は、出かける前に排泄。
さっきしたばっかりだしな~。
というときは、到着して車を降りてから排泄。
それをワンツーコールで確実にしてくれるので、その後の心配がないんですよね。
外出先では、家でのリズムよりやや早めに排泄に誘うようにしています。
そのときに排泄してくれて、その後勝手に排泄してしまうことは滅多にありません。
シオン
ツーでるかな?
ワンツー、ワンツー・・・。
ここで排泄させたいなというところでワンツーコールをして、しゃがんだらお尻の下にビニール袋を入れて排泄。
Goodです♪
シオンのツーは可愛いハート形なんですよ(笑)
パピーによっては排泄ベルトを導入している仔もいると思います。
もう!
そんな恥ずかしい写真を載せないでよ!!
排泄を失敗させないコツ
あくまでもシオンの場合ですが…。
シオンが排泄上手になったのは、シオンが持って生まれた資質によるところが大きいと思います。
ただ、私達も3頭目のパピーということで犬が
排泄したいよ。
と訴えている「声」を聞きとる力がついてきたのだと思います。
経験による力ですね。
その表現はその仔によって違うと思いますが、例えばシオンの場合は、歩いている途中で排泄したくなると、頻繁に人の顔を見上げます。
歩き方がソワソワしてきたり、ツーの場合はお尻をフリフリし始めます。
そうやって、シオン的には
ぼく排泄したいんだよ~!
と訴えているわけです。
それに気づいてあげられないとシオンは
ぼく、おしっこって言ってるのにママったらわかってくれないんだもん。
ここでしちゃえ~!
と指示がなくても勝手に排泄してしまうという行動に出るわけです。
失敗体験を積ませてしまうことになりますよね。
気付いてあげられて、排泄できそうな空き地や路地に早めに誘導してあげられれば「指示で排泄」が成功。
成功体験を積ませてあげられますね。
成功してGoodと褒めてもらえる体験をたくさん積んでいるので
指示をされてから排泄だよね。
ということが身についてきているのだと考えています。
成功体験を積む→褒める→嬉しい→次も同じようにする
この流れが犬にとっては分かりやすいんだろうなと思います。
犬はおしゃべりだ~
今までに3頭のパピーを育ててみて
犬って、本当はよくしゃべるんだな。
と思いました。
人の言葉を話さないので、こちらが気付かないだけなんですね。
犬はコミュニケーションを取ろうと思って、いろいろな表情やボディーランゲージを駆使して、たくさん話かけてくれます。
しかし、人がそれに気づかないと犬は諦めてしまい、話かけてくれなくなりますし、自分がしたいように動くようになります。
それを、言うことを聞かない犬だなどと思って、命令口調でコマンドを出したり威圧的に振る舞うとますます言うことを聞かない犬になる…。
悪循環なんですよね、きっと。
犬と仲良く暮らしたいと思ったら、犬を従わせようとするのではなく
犬の気持ちを理解しようと努める。
犬の心を満たしてあげる。
そこが大切なんだろうな~と思うようになりました。
ぼくたちにも心があるんだよ。
当たり前なのですが、イズモのパピーウォーキングの中盤くらいまでは、ついイズモにこちらの言うことを聞かせようとばかり思ってしまっていました。
犬語を理解するためには
ひたすら犬を観察するしかありません。
多分シオンは
パパとママはぼくの言いたいことの半分もわかってくれてないよね。
と思っているはずです。
それでも、未熟な私達に一生懸命話しかけてくれるシオン。
シオンに私達の
大好きだよ!
の気持ちは伝わっていると信じています。
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Comment
ワンコの気持ちを理解してあげることと、ワンコの心を満たしてあげること、そして誉めてヤル気を出させてあげること…
大切なことですよね、難しいですけど…
そこに気付かれてシオン君を立派に育てられたパパさんママさん素晴らしいです♪
ワンツー理解させてきちんと出来るようにさせるのは並大抵のことではないと思いますので♪
サナ父ちゃんさん
わんこは褒められるのを喜んでくれる生き物なので、子育て(人間の)に近いかもしれないですね。
うまくいかないこともたくさんありますが、ひとつひとつパピーたちに教えてもらって成長したいです。
そのとおりだなーと思います。
必ず、私達に意思表示を
してくれてるんですよねー。
うちの子になって、数回だけ
通ったしつけ方教室の先生に
末娘は何でも理解しているが
お母さんの指示がずれていて
わかりにくいから、やらない
だけですよー。って。
ずれてるつもりは、まったく
ないんですけどね(笑)
ぢゃいさん
犬は人を良く観察していますよね。
それに比べて、人の方は見過ごしていることばかりだと感じます。
ずれている訳ではないと思いますが、犬にとって分かりやすい伝え方ってきっとあるのでしょうね。
お互いに寄添い合いながら、心を通わせていける時間がたくさんあるので、楽しんでたくさん仲良しになってくださいね。
シオンくん、ワンツー上手なんですね〜♪
ちゃんとワンツーコールでできるの素晴らしいです。
これもママさんたちがよくワンコを観察されているからですよね。
ケインのパピーの時はワンツー苦戦したなぁ〜
あの頃はいつワンツーしたいのか私も分からなくて、お腹も緩かったのか、散歩途中ですぐにツーしてしまい、毎回バタバタしてたのを思い出します(^^;)
シオンくん、すごいな〜♪
ケインママさん
うちに来た仔は、たまたまみんなワンツーの苦労は少なかったと思います。
散歩中のツーは、パピーは身体の造りが未熟なため仕方ないところもありますよね。
身体と心の成長を待つしかないですよね。
バタバタしたのも今は良い思い出ですね♪