犬の性格は生まれつき?育て方で変えられる?人懐こい犬に育てるには
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犬育て
犬は飼い主に似る。
なんてよく言いますよね。
わんこの性格を育て方や環境で「人懐こい仔」に育てることはできるのでしょうか?
犬の性格はどう決まる?
性格というのは、先天的なもの(持って生まれた気質)がベースにあり、その上に後天的なもの(環境やしつけなど)で作られていきます。
なので、元々持って生まれた気質が人見知りだったり、警戒心が強いという仔もいます。
犬種特性もあり、例えば猟犬として改良されてきた犬種と、愛玩犬として改良されてきた犬種では、受け継がれてきた遺伝子が違うので、持って生まれた気質も違うと考えられます。
同じ犬種でもみなそれぞれに個性があるので、犬種特性は参考程度に「うちのこ」の気質を把握して、その仔に合った育て方を考えていく必要があります。
先天的な気質は生涯変わらない
人懐こい犬に育てたい場合、子犬の頃からフレンドリーである場合は、それをそのまま伸ばしてあげるだけで済みます。
嫌な経験、怖い思いなどをしなければ、人を怖がったり攻撃的になることは少ないのではないかと思います。
一方、家に迎える生後2か月くらいの子犬でも、知らない人を警戒する仔もいるのです。
そういった先天的な部分は、生涯変わらないことは頭に置いておきましょう。
後天的な性格を良いものにしよう
その犬が持って生まれた気質は生涯変わりませんが、後天的性格は環境や育て方で作っていくことができます。
私は、家庭犬にとってはこちらが重要だと思っています。
とてもフレンドリーに生まれついた犬であっても、人に辛い思いばかりさせられていたら人を信じられなくなり人が嫌いになっていくでしょう。
生まれつき人見知りであっても警戒心が強くても、環境や育て方で改善は見込めるのです。
犬の性格が形成される時期
犬の性格は、生まれてから1年くらいの間に形成されます。
特に、生後4週から13週頃の間は「社会化期」と言って、外的な刺激を受け入れやすい時期とされています。
この時期にいろいろな経験をさせると、怖がりになりにくいと言われています。
家の中で留守番ばかりでは心は育ちませんね。
家族と触れ合い、家の中でもいろいろな経験をさせて、抱っこで外に連れて行き、お散歩ができるようになったら体力と共にいろいろな場所に連れて行き、いろいろな経験をさせると良いとされています。
繊細な仔には慎重に
ところが、持って生まれた気質が人見知りだったり警戒心が強い仔の場合、この「いろいろな体験」は慎重にやっていく必要があります。
受け入れていくのに時間がかかることが多いので、子犬の様子を見ながら少しずつ体験させないと、人にとっては何でもないようなことでも「怖い!」と思ってしまい、さらに受け入れるのが難しくなったりします。
私は1頭目のイズモで「失敗した!」と思いました。
委託当初から人見知りだったのに、それを治したくて幼稚園の近くや通学路に行って、子どもを見せたり触りたがる子には触らせたりしました。
知らない人が至近距離に来たり、触られることは、当時のイズモにとっては
絶対に嫌!
怖い!
ことだったのに
大丈夫、怖くないよ。
みんな、いいこいいこしてくれるでしょ。
なんて言っていたのです。
最初は子どもを遠くから見るだけにして、イズモの方から寄って行くようになるのを待つべきだったと今でも思っています。
変えられるのは後天的な部分だけ
どんな犬でも育て方や、トレーニングで思い描く理想通りに育てられると思う人もいますが、持って生まれた気質を育て方やトレーニングで変えることはできません。
持って生まれた気質が人見知りな仔は、おそらく「超」がつくような人懐こい仔にはなりません。
しかし、楽しい経験の中で人と触れ合う経験をその仔のペースで積み重ねていくことで、心の幅が広がっていきます。
「楽しい経験」というのはとても大切です。
怖いとか不安という経験からは、良いことは学べないので、繊細な仔は特に怖がらせないように気遣ってあげたいです。
まとめのようなもの
持って生まれた気質は生涯変わらないもので、人が係われるのは後天的なものだけです。
生まれつき人見知りだったり警戒心が強い仔であっても、育て方でその仔なりにフレンドリーな性格に成長していきます。
ウェルシーのように
人はみんな自分のことが好き。
あたしが世界で一番可愛いのよ♪
というおめでたい性格(これも先天的なものなので)にはならないかもしれませんし、その必要もありません。
過剰に他人を怖がらず、犬が他人に会うことにストレスを感じず平常心でいられればそれで良いと思います。
伸びしろが大きい仔であれば、かなりフレンドリーな仔に育つこともあります。
社会化期を過ぎていても犬は経験から学習するので、楽しい経験、良い経験を積むようにして、その仔の心の幅を広げてあげられるといいですね。
(写真は1.2枚目ツムギ、3枚目イズモ、4枚目ウェルシーです)
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Comment
人も犬も、たとえ同じ親から生まれたとしても性格は皆それぞれ。生まれ持った気質はそうそう変えられませんが、その子の個性を良い方に引き伸ばしてあげることは可能ですよね。
それを見極めて認めてあげるのが、本人(犬)の将来の幸せにも繋がっていくようにも思います。(実際はなかなか難しいけど♪)
ウェルシーちゃんの「人大好き♪みんなわたしのこと可愛がってくれるんだもん♪」というところ、ケインと共鳴しますね(笑)
ケインママさん
子どもも子犬も、自分が思うようには育ちませんね。
自分の夢や希望を押し付けず、その子の個性を認め、良い方に伸ばしてあげられたらいいですね。
ケイン君とウェルシー、人への期待が大きいところが似ていますよね。
最近は、嬉しさで口が出ることが減って(ゼロにはなりませんが)ケイン君のように、ゴロゴロすることが出てきました。
他人様に甘噛みすると私に「NO」と言われますが、ゴロゴロするとみんなに「可愛い~♪」と言われるので、その方がいいことに気付き始めたかな?
ウェルシーの心の成長を(ゆっくりすぎるのですが)待ちながら、どうすれば人に好まれるのか、伝えていこうと思っています。