子犬のしつけ待て「Wait」いつからどう教える?

公開日: : 第一話 イズモ, コマンドに従う

犬のしつけの中で「コマンドに従う」ものがいくつかあります。

Sit(お座り)Down(伏せ)Wait(待て)Come(おいで)

などが基本的なものになるかと思います。

いつ頃からどのように待てを教えるの?

日本盲導犬協会では、犬と楽しく遊びながらいろいろなことを教えていきます。

子犬を迎え、生活に慣れてきたら、毎日の遊びの中で少しずつ教えていきます。

パピーレクチャーでは、ルールを作っておもちゃを使って犬と遊ぶことを習います。

まずは

  • 「OK」の指示でおもちゃを咥え、引っ張りっこをして遊び「OUT」の指示で離す。

ことを教えます。

関連記事→アウト・オッケーおもちゃで遊ぼう!人と遊ぶのが楽しくなる室内遊びの教え方

引っ張りっこ遊びが楽しくできたら

  • おもちゃを見せてSitの指示で座れたら、OKでおもちゃで遊んであげる。
  • Sitができるようになれば、Waitの指示で、短時間待たせる、または人が1歩2歩と下がってからOKの指示でおもちゃで遊んであげる。
  • 犬を待たせる時間や、距離を伸ばして犬に「Wait」の意味を理解してもらいます。

最終的にはおもちゃが無くても「Wait」の指示で待ち、「OK」で解除するというところが目標になります。

生活の中で役に立つ「Wait」

「待て」が出来るようになると、生活のいろいろなシーンで役に立ちますよね。

わが家では、「ハウスから勝手に出てこないようにする」という練習から、Waitを教えました。

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生後5か月頃のハウスから出るときの写真です。

「OK」って言ってくれないかな~。

とカメラを持つ私に注目しています。

扉を開けて「Wait」で待たせます。

勝手に出ようとしたら、扉を閉めてやり直しです。

犬の前で手をパーにして「Wait」と言いながら広げると、「ん?」と行動が止まります。

人のボディランゲージが、犬にも通じるのが面白いな~と思いました。

「Wait」で待たせ、一呼吸おいて「OK」で出て来るようにします。

徐々に一呼吸を二呼吸にする。

5秒待たせる。

など、時間を伸ばしてもできるようになります。

「Wait」ができるようになると、実際の生活の中で例えば

  • ドアの出入りのときに「Wait」と言って犬を待たせ、安全を確認して人が先に出てから「OK」と言って犬を出す。
  • 道路を渡るときに「Wait」で待たせて、車をやり過ごしてから渡る。
  • 他犬とすれ違うときに座らせて「Wait」で待たせてやり過ごす。

など犬の安全を確保したり、犬の興奮が上がるのを抑えることができます。

遊びの幅が広がる

おもちゃで遊ぶ時も、少し待たせてから「OK」と言って咥えさせる。

待たせて犬から距離を少し取って「OK」と言って咥えさせる。

少しづつ距離や時間を伸ばしていきます。

Waitが上手にできるようになると、待たせておいて「Come」と呼んで来させる。

待たせておいて、おもちゃを部屋のいろいろな所に隠して「OK」の合図で探させる。

おもちゃを持つ手を横に伸ばし(この時犬はおもちゃを見ますが)名前を呼んで人に注意を向け、目が合ったら「OK」と言って遊んであげる。

などなど、いろいろなバリエーションが増えて、遊びの幅が広がって楽しくなりました。

子犬とコミュニケーションを取りながら遊ぶことは、その後も犬と良い関係を築いていくのに役に立ちますね。

人って楽しいな。

と犬が思ってくれることが大切です。

必ず解除の指示を与える

「Wait」は一時的に待つという指示なので、必ず「Come」や「OK」など解除の指示を与えるようにします。

勝手に動いてしまうのを容認してしまうと、犬は待てたら自分の好きな時に動いてもいいのだなと思ってしまい、「Wait」のコマンド自体が曖昧なものになってしまうので注意です。

うちではよく失敗していました。

まとめのようなもの

待て「Wait」ができると、犬の衝動的な行動や興奮を抑え事故やトラブルから守ることができます。

子犬が生活に慣れてきたら、遊びながら楽しく教えていくことができます。

できなくても叱らずに楽しみながら、教えていきましょう。

解除の指示は必ずセットにします。

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Comment

  1. スピカ より:

    1. ボディーランゲージ
    はじめまして。

    はじめてコメントさせていただきます。

    とても興味深く、そして共感しながら楽しく読ませていただいています。(*^_^*)
    また、いろいろ学ばせていただいています。

    うちの子たちもあと少しで4か月。兄弟犬2頭同時に育てているので、当たり前ですが大変です。

    しつけも少しずつ少しずつ・・・です。

    「すわれ」「まて」「よし」と日本語を使っていますが、英語でも伝わることが最近分かりました。

    ボディーランゲージや表情、声のトーンでもわかるのかな~と思います。
    「よし」よりも「good」の方がほめられ感が強いのか、うれしそう(^_^;)

    これからもお邪魔いたします。よろしくお願いします。(*^_^*)

    http://ameblo.jp/witch-of-the-east/

  2. gd.vol より:

    2. Re:ボディーランゲージ
    スピカさん
    コメントありがとうございます。
    私も時々スピカさんのブログを拝見しています。
    (読み逃げですみません!)

    ラブ2頭は本当に大変だと思います。
    兄弟一緒に大きくなっていくのは犬にとっても良いことだと思いますし
    2倍大変でも、楽しさは3倍4倍でしょうね。

    私は犬を飼うのが初めてで、犬のことが解っていなかったので
    最初の頃は犬に可哀想な思いばかりさせてしまいました。

    イズモは盲導犬のパピーで、生後13か月まで一緒に暮らしました。
    7月に無事に訓練センターにお返しすることができましたが
    訓練士さんのきめ細かい指導があってのことです。

    指示語は日本語でも英語でもいいですが、家族で同じ言葉を使う方が良いと言いますよね?

    でも犬は頭がいいので、いくつかは覚えるみたいですよね。

    うちも「いいこだね~」も言っていましたもの。

    私も2代目ランボーさんとロッキーさんの成長を楽しみにしています。

    http://ameblo.jp/wan0824/

  3. スピカ より:

    3. Re:Re:ボディーランゲージ
    >gd.volさん

    ありがとうございます。

    ブログ始めばかりで、お恥ずかしい限りですが、読んでいただけてうれしいです。(*^_^*)

    しつけは基本的に家族共通の言葉を使っています。(^_^)ただ、私とこの子たちだけで通じる合図もほしいなと思うこの頃です。ずるいな~(*^_^*)

    最近ことに思うことは、犬は人間が何を言っているか、というよりも、人間がどういうトーンで、どういう表情、どういうボディランゲージを出しているか、が大事なのかな~ということです。

    先代の犬たちも兄弟で、育てるのは大変でしたが、喜びは大きく幸せな14年間でした。

    この子たちを迎えたときには、体の細胞が活性化するような感覚を覚えました(*^_^*)

    パピーウォーカー、尊いボランティアだなあと思っています。こんな幸せなパピー時代があって、盲導犬への一歩を踏み出していくのですね。素晴らしいことだと思います。

    これからも楽しみに読ませていただきますね。

    http://ameblo.jp/witch-of-the-east/

  4. gd.vol より:

    4. Re:Re:Re:ボディーランゲージ
    スピカさん
    自分とこの子達だけで通じる合図ですか!
    いいですね。
    ブログ、楽しみにしています。

    犬は人をよく観察していますよね。
    人の表情や心の中までお見通しかな~。

    盲導犬は家庭のわんことは違った人生(犬生)を歩きますが
    たくさんの人に愛されて、たくさんの人を笑顔にして
    それもまた幸せな人生(犬生)だと思います。

    ぜひ、また遊びにいらしてくださいね。
    私もお伺いします^^
    http://ameblo.jp/wan0824/

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