犬は飼い主に似るって本当?犬の性格は環境や年齢によって変わるの?

公開日: : 犬育て

犬は飼い主に似ると言いますが、本当でしょうか?

また年齢によって性格が変わってくるものなのでしょうか?

調べてみました。

散歩する犬

犬の性格はどう決まる?

犬の性格は元々持って生まれた気質と、環境によって影響を受ける部分で作られていきます。

1.持って生まれた気質

持って生まれた気質(稟性)は、神経伝達物質の脳内での働き方によって決まり個体差があります。

神経伝達物質の働き方の違いが、個性の元となっていると考えられていて、これは生涯変わらないものになります。

  • 新規性追求(新しいもの好きな性格)→ドーパミンが関係する
  • 損害回避(不利益を回避する性格)→セロトニンが関係する
  • 報酬依存(報酬を受けることを重要視する)→ノルアドレナリンが関係する

他にもあるかもしれませんが、こういった性格は遺伝子の影響が強いことがわかっています。

犬種による性格の違いも、人が犬にさせたい作業や暮らし方に合わせて品種改良を行ってきたためです。

また、厳密には「持って生まれた気質」ではありませんが、母犬の胎内にいる頃の環境や母犬の養育行動にも子犬の性格は影響を受けます。

関連記事→母犬の子育ての違いは子犬の性格形成に影響するの?

子犬が人の家に来るのは、生後8週くらいからですから、それまでに性格の「基礎」は作られているということになりますね。

赤ちゃんだからって、まっさらではないのです。

2.後天的な要因

諸説ありますが、子犬の社会化期は生後8週~12、3週くらいまでと言われています。

この時期に犬が将来出会うであろういろいろな人、物、音、などを適切に体験させると、怖がりな性格になりにくくなります。

スリングに入っている子犬

生後12週を過ぎると「恐怖心」が芽生えてくるので、新規なものを警戒するようになっていきます。

と言われていますが、パピーウォーカーとして4頭のパピーを育てた実感としては

いやいや、生後8週くらいでも恐怖心や警戒心はあるでしょ。

と思っています。

もちろん個体差がありますが、家に来た頃から怖がりな仔というのは確かにいて、社会化として「怖くないよ」と教えていくのに時間を費やした仔もいました。

私の実感としては

  • 「社会化」は万能ではないが、最大限行うべき。

そして

  • 社会化期を過ぎてしまっても犬は経験から学ぶことができるので、あきらめなくて良い。
  • むしろ社会化は犬にとって「生涯学習」。

だと思っています。

3.飼い主との関係

子犬の社会化期は生後3か月頃までなので、家に迎えてあっという間に過ぎてしまいます。

その後は、環境からの刺激に対して不安や嫌悪感なども起こってくることから、言うことを聞かなかったり、自己主張が強くなったように感じたり、わがままに感じたりということが出てきます。

あれっ?

と思っているうちに人から見ると

反抗期?

と感じるような態度を取ったりします。

子犬の心が順調に成長しているということなのですが、人にとっては扱いにくさを感じる時期(個体差はあります)でもあります。

飼い主さんが厳しい対応を取ったり、罰を与えたりする生活環境だと、犬はそれに反応した性格に育ちます。

元々おとなしい仔だったのに、噛み犬になってしまった。

ということもあり得るんです。

犬が飼い主に似る理由

心理学では人の性格は

  • 神経症傾向(不安や恐怖などの傾向)
  • 外向性
  • 誠実性
  • 協調性
  • オープン性(創造性、好奇心、新しいアイデアへの傾向)

というように大きく5つに分類されます。

それらの傾向が、犬と飼主で似通ってくるのだそうです。

理由は犬は共感性が高いので、飼い主の気持ちを常に敏感に感じるからということです。

飼い主に似ていないんですけど

もちろん、性格は持って生まれた気質によるところも大きいので、人の持つ気質と愛犬の持つ気質が全く違うこともあります。

わが家のウェルシーさん

  • 明るくて常に前向きポジティブ。
  • 日常の小さなことにも喜びや楽しみを見つけて、些細なことにも尻尾を振って楽しそう。
  • 嫌なことがあると、道端の草をパクッとやるなど八つ当たりをすることもあるけれど、切替が早く、また楽しいことを見つけて尻尾をフリフリ♪

こういったところは私とは似ておらず、羨ましくもあり尊敬するところです。

ウッディ・タフ・スティックを齧る犬

ビビリな一面もあるけどね~。ママもね。

ウェルシーがいるだけで家の空気が明るいです。

  • 人に可愛がられること。
  • 毎日を楽しく暮らすこと。

に全力をかけているわんこですからね(笑)

愛犬と性格が合わないときは?

あなたが犬に合わせてあげましょう。

なぜなら、犬はあなたの家に勝手にやってきたわけではなく、あなたの意志で迎えたからです。

例えば、のんびり過ごすのが好きな人と活発な犬。

暇さえあれば「遊ぼう」と誘ってきて

いい加減にしてくれ!

って思いますよね。

それでも極力遊んであげて、犬の気持ちを満たしてあげることを心掛けていくうちに

ちょっと待ってね。

も聞き分けてくれますし

お終いね。

も理解してくれますし、飼い主さんと一緒にまったりすることも楽しむ犬に成長していきます。

犬は共感能力が高い生き物です。

飼主さんの方から犬の気持ちに寄り添ってあげることで、犬は飼い主さんを「大好きな人、信頼できる人」と考えてくれます。

飼主さんが大好きで、飼い主さんを信頼している犬は、次第に飼い主さんの望む行動を選ぶように成長していきます。

年単位で時間がかかることもあるので、年齢によって性格が変わったと感じたりしますね。

まとめのようなのもの

犬の性格は遺伝による先天的なものと、生活環境など後天的なものによって作られます。

「犬は飼い主に似る」と言われるのは、犬は共感性が高く飼い主の影響を大きく受けるからと考えられています。

犬育ては

  • 持って生まれた気質は生涯変わらない。
  • 後天的なものを良い方向に伸ばしていこう。

と思っています。

まだ未知の世界ですが、シニアになると体調の変化で怒りっぽくなったり、不安が強くなったりするかもしれませんね。

どう接してもらうのが嬉しいのか?

ウェルシーに聞きながら過ごしていきます。

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