犬を褒めても喜ばない?犬が喜ぶ褒め方を考えよう
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犬育て
盲導犬協会での犬育て、そして訓練は「犬を楽しませること」から始まります。
訓練士さんは
とにかく犬を褒める!
些細なことでも笑顔全開で犬を褒めるんです。
そこで今回は「犬を褒める」ことについて考えてみました。
犬に気持ちが伝わる褒め方とは?
人の言葉で会話できない犬にとっては、人の言葉の真意がどのようであるかを知ることは重要ですよね。
せっかく褒めても犬が喜ばないということはありませんか?
犬に人の真意(嬉しい気持ち)が伝わるように褒めてあげたいですね。
言葉は統一した方がいいの?
褒める言葉は
- Good
- よし
- いいこ
などを使うことが多いと思いますが、一般的にコマンドや褒める叱るなどの言葉は、家族で統一した方が分かりやすいとされています。
気持ちを込めて褒める
人は言葉を使ってコミュニケーションを取る生き物なので、言葉に頼りがちですよね。
犬は人の言葉をかなり理解しますが、それ以上に人の気持ちに敏感です。
たとえ「Good」と言われても、飼い主さんの気持ちがそれほど嬉しそうに思えなければ、褒められたことへの喜びも薄くなってしまいます。
おとうさんは「Good」と褒め、おかあさんは「いいこ」と褒めたとしても、どちらの人からも喜びの感情が伝わってくれば、犬は自分が褒められていることを理解し、自分も喜びを感じます。
言葉を統一した方がいいとは思いますが、一番は大切なのは飼い主さんの喜びの気持ちが犬に伝わるように褒めてあげることです。
褒め方の工夫
1.名前で褒める
犬を叱るときは名前で叱らないことが大切です。
関連記事→犬を叱るときは名前で叱らないで
しかし、褒めるときは名前を呼んで
ウェルシー♪Good♪
ウェルシー♪いいこだね~♪
と優しい眼差しや笑顔で喜びを表現すると
褒められる=飼い主さんも嬉しい=自分も嬉しい=名前を呼ばれると嬉しい=自分の名前が好き
というような良い循環になります。
2.タイミングが大切
犬は後から
さっきは良かったね。
と褒められても、何のことだかわかりません。
褒めるときは、良いことをした瞬間に褒めましょう。
私も含めて、多くの人はタイミングが遅いです。
即褒める!
という意識を常に持っておくことが大切ですね。
それから、良いことをしようとしたときに褒めるのも、犬には気持ちが伝わります。
例えば
ウェルシー、Come
と呼んだときに、こちらに来てから(来た~♪)Goodではなく
あ、呼ばれた♪
行こう!
と犬が足を1歩でも出した瞬間に褒めます。
訓練士さんはいつもそうですが、私たち素人には難しく、私もまだまだですが心掛けるようにしています。
そして、こちらに来たときも「Good」と褒めます。
良いことを「しようとしたとき」「したとき」盲導犬協会の犬育ては、とにかく犬をたくさん褒めます。
場面によって褒め方を変える
1.高い声で撫でたり触ったりして褒める
犬を
わ~い!嬉しいな~!!
と興奮させる褒め方です。
犬に何かを教えるとき、犬の気持ちをポジティブに持っていき、やる気を引き出すときなどに効果的です。
2.穏やかに褒める
- カフェなどで足元でおとなしくしているとき。
- 犬が指示で座ったことを褒めるとき。
- 人の横で落ち着いて歩いているとき。
甘噛みや飛びつきをやめたとき。- 拾い食い、甘噛み、飛びつきなど、してはいけないことを叱った後に褒めるとき。
こんなときに、大げさな褒め方をして犬のテンションを上げてしまうと、せっかく座ったのに立ち上がってしまったりして「座ったことを褒めた」ことにならない場合もありますよね。
落ち着いた声で「Good」と言って、撫でる場合も犬を興奮させないように穏やかに撫でます。
日常生活では、大切な「褒めポイント」だと思うのですが、犬がいいこにしているとそれが当たり前のようになってしまい、私はよく褒め忘れます。
それは良いことだよ♪
と犬の行動を肯定してあげるためにも、穏やかな笑顔で褒めてあげましょうね。
犬は
- いいこと(褒められる)があるからやる。
と同時に
- いいこと(褒められる)が無いからやらない。
という考え方をします。
嫌なことが起こるからやらない、というだけではなく
いいことが無いのならやらないもんね~。
ってなるところは打算的で、意外と人と同じかもしれませんね(笑)
3.おやつをあげて褒める
とりあえず「報酬」としての価値が高いので、犬にとっては分かりやすい方法だと思います。
しかし、その分賄賂的なものになりがちで
おやつは?
言うこと聞くからおやつ出しなさいよね!
と飼い主さんではなく、おやつを信頼する犬になるリスクもあります。
リスクを知ったうえで、おやつを使う使わない、そして使い方は飼い主さんの考え方次第だと思うので、個人的には「あり」だと思っています。
(日本盲導犬協会ではしつけや訓練に食べ物は使わない方針です)
まとめのようなもの
褒められて喜んでくれる犬は可愛いですよね。
飼い主さんの褒め方によって、犬への伝わり方が違ってくることを頭に置いておきましょう。
褒めるタイミングや、褒め方は繰り返し褒めているうちに「うちのこ」にうまく伝わる方法が見つかると思います。
何よりも大切なのは、飼い主さんが心から褒めることですよね。
だって
犬は人の気持ちは何でもよく分かっていますから。
(写真はウェルシー、シオン、ツムギ、イズモです)
<追記>
Naomi Shellerさんから
してはいけない事(拾い食いなど) を叱って、やめた時も褒めるようにするのも効果がありますね。
とコメントをいただきました。
コメントを受け、記事の一部を訂正させていただきました。
そして、以下補足です。
犬を叱る場面もあると思いますが、叱りっぱなしにせず正しい行動に導いて褒めて終わることが大切で、訓練士さんからもそうご指導をいただいています。
Naomi Shellerさん、ありがとうございました。
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Comment
ワンコに対して タイミングよく褒めることって重要ですよね〜
最近私は、犬が行動する前に、褒めがちに?指示を出すのですが、そうするとかなりの確率で言うこときいてくれます。
お散歩中に絶対左に曲がりたい場合、(でもケインは右に行きたいはずの場面で)「レフトGOだよ♪できるよね〜♪goodだね〜♪」などと曲がる前に褒めちゃいます。ケインもきっと「仕方ないな。そう言われたらここは曲がってあげなきゃいけないよね」と思ってるのでしょうか(笑)もちろんその後もgood〜♪えらいね〜♪と褒めてあげてます。
ケインママさん
先手必勝(笑)さすがです!
子供(人間の)と同じですね。
いいこだからできるよね。
って言われると子供も頑張ったりしますものね。
パピーだと難しいかもしれませんが、ある程度の年月を人と一緒に暮らしているおとなのわんこなら、これで人の真意を理解できそうですよね。
できたことも褒めてあげるですね♪
それを忘れるとウェルシーはやさぐれそうだわ(笑)