臆病で人見知り犬見知りな犬を治したい?治すべき?
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犬育て
先日、生後4か月の黒ラブちゃんに会いました。
黒ラブちゃんの飼い主さんが話しかけてくださったので、少しお話をしました。
臆病で人見知り犬見知りな犬
黒ラブちゃんのパパさんが
この仔、臆病なんですよ~。
と言いました。
確かに、ウェルシーに興味はあるものの近づけませんし、ウェルシーがちょっと動くと大急ぎで飼い主さんの後ろに入ってしまいます。
私に対しても同じなので、人や犬に興味はあるけれど知らない人や犬はちょっと怖いのでしょう。
これダメ!飼い主さんがやりがちなこと
黒ラブちゃんのママさんは
大丈夫だよ、行ってごらん。
と黒ラブちゃんの体を前に(私のいる方に)押し出そうとしました。
あ!
これやっちゃダメ!!
と私は思ったので
また、今度お会いできたら仲良くしてもらいますね。
と言って切り上げました。
私は、同じことを1頭目パピーのイズモに対してやってしまいました。
イズモは家に来たときから人見知りな仔で、当時は早く人に慣れて欲しいと思い、人が多いところに出かけては人に触れ合ってもらおうとしました。
イズモにとっては、至近距離に知らない人が来るのはとっても怖いことで、今思えば絶対にやってはいけないことでした。
怖いと思っているのに、無理に怖いものを飼い主さんに強要されるのは犬にとっては更なる恐怖ですし、飼い主さんへの不信につながります。
やがて、飼い主さんが守ってくれないのなら、吠えて追い払おうと考えるようになります。
焦らず、無理強いしないことが大切です。
社交的な犬にできる?
結論から言うと、何かのきっかけで怖がるようになった場合は、治せる可能性はあると思います。
しかし、元々の気質の場合はとても難しいと思います。
それでも、その仔の心の幅を広げてあげることはできるので、飼い主さんは次のようなことを心掛けてあげましょう。
1.社会化
お散歩に行きましょう。
毎日新鮮な外の空気を吸って、人の社会にあるものを見て、いろいろな動物がいて、いろいろな音が聞こえて、いろいろな足の裏の感触を体験する。
そのひとつひとつが、その仔の力になっていきます。
楽しい経験が大切なので
お散歩は楽しく!
が最重要です。
2.犬のペースで褒めながら慣れさせる
犬が怖がるものには近づかず、遠くから見せてあげましょう。
怖いと感じるものに対しては、その仔が平常心でいられる距離を保ちます。
その距離を徐々に近づけていくことが最初の目標になりますが、意外と早く受け入れられる仔、時間がかかる仔、個性はそれぞれです。
怖いと感じて吠えちゃうこともあるかもしれませんが、叱るのは飼い主さんとの信頼関係を崩すこともあるので厳禁です。
吠えるときは、人や犬など怖がる対象から離れてあげましょう。
遠目でも落ち着いて観察できたら、優しく撫でて褒めてあげましょう。
3.人が一番難しい
人は話せば理解してもらえると思っていましたが、難しかったです。
いくら説明しても、正面からグイグイ来る人、上から手を出してくる人がいましたし、人によっては怖がりであることを説明すると
可愛がってやろうと思ったのに、怖がりなのかい!
とちょっとムッとする人もいて
怖がりってそんなに悪いことなのかなあ。
と凹んだこともありました。
犬の気持ちなど考えず、自分が触りたいから触るという人もいますし、せめて触っていいかどうか聞いてくれと思ったりします。
イズモの場合は、怖がりそうな人を避け続けているうちに、優しそうな人なら自分から寄って行けるようになりました。
まとめのようなもの
他犬と仲良く遊べなくたっていいのです。
お散歩中に、他犬に威嚇するように吠えなければ、それでOKです。
人懐こくなくたっていいのです。
他人に吠えたり、噛みついたりしなければ問題ありません。
怖がりではなくても、他人や他犬にあまり関心の無い仔もいます。
それが悪いことでもありません。
- 他の犬と仲良く遊べるようになって欲しい。
- 誰にでも可愛がってもらえる愛想のいい犬になって欲しい。
そう思うのは飼い主さんとしては当然ですが、人の理想を押し付けるのは、犬にとっては負担になります。
大切なのは周囲に危害を与えないことで、それさえできればその仔の個性と捉え、その仔が幸せに暮らせる環境を整えてあげましょう。
犬時間は短いのです。
(写真は1枚目2枚目ウェルシー、3枚目イズモです)
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Comment
ワンコの気持ちに寄り添う事って、とても難しいですよね…
どうしても、「人」の感情や希望的が介在してしまう…
飼い主さんが自分のワンコとの現状をどこまで客観的に見る事が出来て、冷静な対応を見出だせるか…
ですね…
ここを間違えて多くの方が飼育放棄とかに繋がらないよう、切に望みます…
サナ父ちゃんさん
愛情があるからこそ、いいこに育って欲しいと思って、人の希望を押し付けてしまうのですね。
飼育放棄は辛いです。
犬も人も幸せに暮らしてほしいです。