ラブラドールがおデブになりやすいのは遺伝子のせいだった!
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健康管理
ラブラドールレトリバーの飼い主の皆さん、ラブって食いしん坊だし、太りやすいですよね。
何しろ「歩く胃袋」などと揶揄されますからね。
食べ物をいくらでもおねだりする。
なんていう仔もいませんか?
これには理由があったのです!
今日も美味しいごはん♪
幸せだな。
食いしん坊は遺伝子のせい
「歩く胃袋」なんて言われちゃうラブラドール。
ケンブリッジ大学の研究により、彼らが食いしん坊なのは遺伝子に関わりがあるということが論文として発表されています。
食いしん坊なのはラブだから~♪の謎
ラブラドールだけが太るわけではありませんが、ラブラドールが食欲に支配されやすいのは、ラブの飼い主さんなら「みんな知ってる事実」ですよね。
しかし、なぜ、ラブだけそこまで食いしん坊?
研究ではその謎を明らかにするために、310頭の(家庭犬と介助犬)について
- 犬の体重と体のコンディションを数値で評価。
- 肥満に関する遺伝子の調査。
- 犬たちの食欲や食餌に対する態度を飼い主に問診。
などの方法で調査しました。
その結果、肥満犬はPOMCという遺伝子に変異(欠失)が多く見られることを発見しました。
変異したPOMC遺伝子を有する犬は、食に対する欲求が極めて高いこともわかりました。
満腹感が感じられない?
POMCが変異すると、食欲のスイッチを切る機能が壊れてしまい、食べても脳が満腹だと感じることができなくなるのだそうです。
そりゃあ、太るわな。
ですね。
この結果を受けて、さらに411匹(38犬種)についても調査を行ったところ、調査対象のうち約1/4(23%)のラブラドールが、変異した遺伝子を持っていることがわかりました。
POMC 変異を有する犬たちは、食べ物をねだったり残り物をあさる傾向が高かったそうです。
全てのラブラドールが変異したPOMC遺伝子を有しているわけではありませんが、一般に
ラブラドールはいくらでも食べる。
などと言われるのは、科学的な根拠があったということなのですね。
また、ラブラドールレトリバー以外にPOMC遺伝子に変異が見られたのは、犬種の作出過程でラブラドールレトリバーの血統が用いられた「フラット・コーテッド・レトリバー」のみだということもわかりました。
日本盲導犬協会には、ラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーがいますが、パピーウォーカーさんが「食が細い」などの悩みを訴えるのは、ほぼゴールデンです。
ラブラドールは早食いの悩みはあっても、健康なのに食べないという話は聞きません。
ラブとゴールデン、似ているようでも犬種としての歴史は違うのでしょうね。
食いしん坊犬は補助犬に向く?
研究対象に含まれていた補助犬のラブラドール81頭のうちの76%が POMC遺伝子変異を持っていたそうです。
理由としては、補助犬育成プログラムでは食べ物を報酬としてトレーニングを行っている場合が多いので、おやつで動機づけされやすい犬のほうがより補助犬候補として選ばれやすかったと考えられるとしています。
しかし、この調査でははっきり関連性が示されたわけではなく「たまたま」という可能性もあるということです。
確かに
おやつのためならなんでもやるぜ!
っていう仔の方が、お仕事ができる犬になりそうな気もします。
日本盲導犬協会では、しつけや訓練に食べ物は使わない方針なので、POMC遺伝子変異と盲導犬になりやすさの関連性は無いかもですね。
まとめのようなもの
ラブラドールレトリバーに食いしん坊で太りやすい個体が多いのは、「遺伝子に原因がある」というイギリスのケンブリッジ大学の研究についてご紹介しました。
あなたのラブちゃんが、食いしん坊で太りやすいのだとしたら、遺伝子が原因かもしれませんね。
飼主さんが食事や運動の管理をしていても、肥満に対する感受性は犬によって異なり、太る太らないは遺伝の影響を受けるのですね。
しかし
そっか!
うちの仔が太るのは遺伝子のせいなのね。
仕方ないわね。
ではなく、POMC遺伝子に変異を持つ犬は、食べ物をねだったり残り物をあさる傾向が高いのだということを頭に入れ、飼い主さんは
- 適切な量の栄養バランスの良いフードを与える。
- 人の食べ物(脂が多かったり、味が濃かったりする)のお裾分けはしない。
- おやつを与えるのであれば低カロリーのものにする(獣医さんに相談が望ましいと思います)。
- 定期的に体重・体形をチェックする。
- 適度な運動をする。
などを、より注意深く心掛けていきたいですね。
ぽちゃラブさんも可愛いのですが、やはり太り過ぎは万病のもと。
元気で長生きしてもらうためにも、体重管理は適切にしていきたいです。
【補足】
現役介助犬のニコル君のユーザーさんから
我が家のニコル君は、パピーウォーカーさんがキチンと育ててくれたので、フードの食べ方はパクパクと食べますが、自分に貰えた物以外は興味を示しません。ありがたい限りです。
というメッセージをいただきました。
確かにそうなんです。
パピーウォーカーは、決められた量のフードを1日2回とか、決められた回数しか犬に与えない決まりになっているので、食べ終わってしまうと
もう無いんですか?
という顔をすることはありますが、食器を下げられてしまうとそれ以上執着はしません。
人の食べ物に興味を示すこともありません。
他犬がおやつを食べていても
自分には関係ない!
という態度で、欲しがることはありません。
(どちらも、もらう経験をしてしまうと欲しがるようになると思います)
与えられたフードは、驚くような勢いでパクパク食べるラブラドールですが、子犬の頃からの教育で、おねだりしない犬に育てることができます。
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Comment
ラブラドールと暮らして25年、ラブは食いしん坊とずっと思い続けてきましたが、その理由を深く知ろうとは思いませんでした。〇〇ちゃんに叱られるかな。
遺伝子に原因があるという科学的な理由があったのですね。ウェルシーママさん、ありがとうございます。
今まで知り合った犬の飼い主さんによると、ビーグル犬も、ラブラドールに負けないぐらい食いしん坊らしいのです。
それでネットで検索してみましたが、今のところわかりません。
ミコさん
ラブラドールの食いしん坊は「犬界」では常識みたいな感じですが、遺伝子に原因があるという研究結果にはなんだか納得してしまいました。
ビーグル犬も、ラブラドールに負けないくらい食いしん坊なのですね。
どんな理由があるのか、気になりますね。